夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、損保会社勤務のご主人(48歳)。奥様(46歳)に喜んでもらおうと思ったのですが……。
* * *
「あなたが稼いだお金なんだから、自由に使っていいのよ」ゴルフ好きの僕が新発売のドライバーを欲しがっていると、そういってくれる女房です。
「男は外に出たら7人の敵がいるんだもん。軍資金は必要でしょう」と、毎朝、僕の財布をチェックし、いつも5万円入っているようにしてくれます。女房にここまでしてもらうと、逆に節約するようになりますよ。そして「女房に喜んでもらいたい」となります。
先日、同僚と飲んだら、「パンツはトランクスの方がいいらしいぞ。ブリーフは睾丸を締めつけて精力が落ちるから」という話。僕はブリーフ派で、確かに最近は元気ないんです。ブリーフは女房が買ってくれていたんですが、「精力を取り戻し、女房を喜ばせよう」と、トランクスを自分で買って女房に見せると、「なんでムダ遣いするのよ!」と突然の怒鳴り声。
「どんな買い物も、アナタの役に立つと思うから私、何もいわなかったのよ!」
「で、でも、これも役に立つと思うけど」
「立たない! 役もアレも立たない! アナタの精力の衰えって、自分で考えてる以上にヒドイのよ! どうせムダよ! 捨てなさい!」
何もそこまでいわなくても……しょんぼり!
※週刊ポスト2012年7月6日号