節電の夏、電気料金の値上げを巡る攻防が続くなど光熱費の高騰が避けられない中、ガスにあらためて注目が集まっている。節約アドバイザーの丸山晴美氏によると「都市ガスに比べて割高といわれていたプロパンガスの料金ですが、実は値下げ交渉が意外と簡単にできるんです」という。いったいどうすればいいのか。以下、丸山氏のアドバイス。
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プロパンガスは都市ガスや電気などと異なり、ガソリンや灯油などと同じ自由料金。そうとは知らずに業者にいわれるがままに契約している人がほとんどです。しかも長らく価格競争が行なわれてこなかったために、業界は高値安定で合意形成し、店頭やホームページに料金情報を公開することはほとんどなく、不透明な状況が続いてきました。
だから都市ガスよりも3割程度高いといわれるうえ、消費者が支払う料金は輸入価格の8倍にもなっています。「円高」が続いているため、本来なら値下げされて然るべきなのですが、そうならないのは、プロパンガスの原価構成が輸入価格1割、元売り1割、卸売り2割、そして残る6割を小売がとっているためといわれています。
石油製品の価格調査を行なう石油情報センターによれば、全国平均は1立方メートルあたり500円を超えますが、消費者保護の観点からプロパンガスの適正価格の維持を訴える「プロパンガス料金適正化協会(http://www.propane-gas.or.jp/)」では戸建てで330~360円、マンションなどで350~380円が販売店側と消費者側が歩み寄れる「適正価格」としています。
そこでプロパンガスを利用している人は、まず請求書や領収書を確認して基本料金と従量料金を確認し、販売店に問い合わせてみる。それでも納得いかなければ協会に連絡をして、値下げ交渉のアドバイスをもらうことができます。
実はプロパンガスというのは取引先の変更なども可能ですから、一方的に打ち切られる心配などせず、落ち着いた態度で臨むことが重要です。そうすれば一般的な家族世帯なら、月2000~5000円の節約につながるので、電気料金値上げもカバーして余りあるほどです。よりガスの利用が増える寒くなる前だからこそ、やってみる価値は十分にあると思います。