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角田美代子の“暴力装置”李被告はインシュリン打ち焼肉食う

 尼崎連続怪死事件では、関係者の多くが事件の中心人物と目される角田美代子被告(64)の「角田帝国」に組み込まれ、内部の有力な情報はほとんど明らかになっていない。

 そんな中、角田ファミリーと長らく交流を持つ人物・T氏を本誌は突き止めた。T氏は角田ファミリーの“暴力装置”と呼ばれる李正則被告(38)の中学時代からの友人である。

 元高校球児で腕力自慢の李被告は地元の若者を組織し、5~6人で商店街を闊歩していたという。金髪で恰幅のいい李被告の風体から、近所住民は彼らを“金髪デブ軍団”と恐れた。

 T氏は2年ほど前までは一団と交友関係にあり、お互いの家を行き来したりする仲だったという。

 過熱する報道では、主犯格の“黒い女王蜂”こと美代子は髪を巻いて宝石をつけた女性とされている。だが、週1回ぐらいの頻度で角田被告と会っていたT氏の抱く印象はまるで違う。

「“おばはん”(角田被告)は、シャネルを着た大金持ちのように報じられているでしょ。でも、髪はボサボサで化粧もしない。指輪やネックレスさえつけてなかった。ジャージ姿だった時も多いですね。いつも陰険な感じでうつむいていて前歯がないのを覚えている。今出ている和服の写真なんてぜんぜんイメージちがうね」

 角田被告は家具や食器には異様な執着を見せる一方で、外見にはそこまで思い入れがないようだった。これは角田を取り巻く家族や仲間も同様だったそうだ。李被告を含めて皆ジャージ姿が多かったという。

 だが、角田被告は食については異様な関心を持っていた。

「あのグループが住んでいたマンションには、何度も行ったことがある。仲がよかったので、おばはんに『メシ食いにきいや』と呼ばれたんです。マンションで出されたのは、特上の寿司、上質の牛肉をつかった焼肉など。台所にはビールサーバーがあって生ビールも出してくれる。卵も黄身が二つあるやつだったり、さくらんぼも桐箱に入った佐藤錦でした」

 一団が集団生活を送っていたマンションは恐喝や殺害によって手に入れた金で購入したと報じられている。だが角田被告は「若い時に横浜に貿易会社をつくり、そのお金で買った」と吹聴していたという。

 いずれにせよ、最上階の3LDKが角田被告の「帝国」だった。

「おばはんが絶対君主で、唯一口答えできるのが息子だった。あとはマサ(李被告)も夫も妹もみんな奴隷みたいなもんですよ。トイレへ行くにも、水を飲むのにも許可がいる。食えといわれたら何でも食わなきゃならない。マサは100kg以上あって重度の糖尿病なんですが、おばはんに勧められるままにインシュリンを打ちながら焼肉をパクパク食べまくっていて……このまま殺されるんじゃないかと思ってたね」

※週刊ポスト2012年11月9日号

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