ビジネス

中東政府系ファンド 日本の循環器関連の精密機器会社物色か

 日本の株式相場は外国人投資が決めるとはよくいわれるが、ここにきて新たなプレーヤーが登場してきている。世界のファンドフローに詳しいパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズ株式会社代表取締役兼チーフ・ストラテジストの宮島秀直氏が解説する。

 * * *
 現在、外国人投資家の中で、比較的活発にリスクテークを行なっているのは、中東のSWF(政府系ファンド)である。原油価格は高騰後、高止まりしており、潤沢な資金が流入しているためだ。例えば、サウジアラビアのSWFだけをとってもみても、2011年から月間で100~150億ドルの新規資金が増えている模様。そして、その資金は英系の投信会社経由で主要な株式市場に投資されているが、日本にも流れ込んでいる。

 中東SWFは、イスラム教の戒律である『シャリア』に反する行為、例えば、銀行や、酒・タバコ、豚肉を取り扱っている企業は投資対象から外しており、銘柄を厳しく選別している。そんな中で、ここ数年、積極的に投資している分野が医療精密セクターだ。

 しかも、英系投信会社へのヒヤリングの結果、医療精密セクターの中でも、国別に細かくジャンルを定めており、日本であれば循環器関連の精密機器メーカーが物色対象とされている。

 具体的には、大研医器、日機装、JMS、テクノメディカ、シスメックスといった銘柄。年初来のパフォーマンスを見ると、いずれもTOPIX(東証株価指数)のパフォーマンスを大きく上回っている。医療精密セクターは、ヘルスケア関連の一角として、今後も中長期的に物色が続けられていく可能性が高い。

※マネーポスト2013年新春号

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン