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筋力アップのために心がける食生活ポイントは“6つのお皿”

 アスリートが筋肉増強のため、運動後にプロテインを摂取することは知られている。一般の生活者なら「そこまでしなくても…」と思うかもしれないが、筋力アップを意識するなら、“運動+ミルク”がより効果的だという。

 公認スポーツ栄養士・健康運動指導士で、オリンピックメダリストのサポートなども手掛けるこばたてるみさんに詳しく聞いた。

「筋力を上げるには、筋線維を鍛えて大きくする必要があります。筋肉は、激しい運動をすることで一時的に繊維が破壊され、再組成することで大きく強くなるのですが、このとき必要なのがたんぱく質。運動選手が摂取しているプロテインもたんぱく質です」

 しかし最近、これほど食生活が豊かなのにもかかわらず、たんぱく質の摂取量自体が不足気味だという。

「古来日本人の主要なたんぱく質源だった魚介の摂取量が、近年、激減。さらに不規則な食生活で朝食を摂らない人が増えていますが、1日2食になると1食の中で摂るバランスがどうしても炭水化物に偏りがちに。こんな背景で現代人はたんぱく質不足に陥り、これがひいては運動能力の低下にもつながっているのかもしれません」(こばたさん)

 では、筋力アップのためにはどんな食生活を心掛ければよいのだろうか。

「スポーツをする人には“6つのお皿”を勧めています。【1】ごはんやパンなど炭水化物【2】肉・魚・卵などたんぱく質【3】【4】野菜、海藻などのおかず2品【5】くだものなどのビタミン・ミネラル【6】乳製品などのたんぱく質。

 特に乳製品はポイント。いろいろなたんぱく質の中で、筋肉のエネルギー源となる唯一の必須アミノ酸BCAAはミルクに多く含まれているのです」(こばたさん)

 さらに信州大学大学院医学系研究科教授の能勢博さんによるとたんぱく質摂取のタイミングも大事だという。

「特に筋肉のたんぱく質合成は、運動直後に盛んになります。これは運動で消費されたエネルギーを補うため、筋肉が積極的に糖分(ブドウ糖)を取り込もうと働き、その活動がたんぱく質合成も促進します。

 なので、たとえばインターバル速歩の直後に“ミルク”を補給すると、筋力アップの面からも有効。ただこの活動が起こるのは運動直後から60分くらいなので、その間に摂取するのが理想的です」(能勢さん)

※女性セブン2013年5月2日号

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