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2014年1月NISA導入の代わりに株式投資軽減税率10%が20%へ

 2014年1月から導入されるNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)。「年間100万円までの投資ついての売買益が非課税となる(5年間)」というこの制度、有効に使えれば資産形成の大きなツールとなる。楽天証券経済研究所客員研究員で経済評論家の山崎元氏が後悔しないためのNISA活用法を解説する。

 * * *
 2014年1月からNISAが始まるが、その代わりに、現在株式や株式投信などへの投資に適用されている軽減税率(10%)が本則の税率(20%)に戻ることが決まっている。要するに、現在保有している株式などを2013年中に売却すれば10%の税率で済むが、年を越してしまうと税率は倍の20%に引き上げられるのだ。

 このため、保有している株式や投信にある程度の利が乗っているなら、年内の利益確定を検討してもいいだろう。

 この場合、売却したら翌年のNISAに入れる現金100万円だけを残して、買い戻す方法が合理的なのだが、今年の年末には同じように益出ししようとする投資家の「駆け込み売却」が集中して、日本株が売り込まれることも考えられる。こうしたことを予想するなら早めに売却して、年末の下落局面で十分下がったところを買い戻す(もちろんそうはならない可能性もあるが)、という作戦を取るのも手かもしれない。

 こうした軽減税率廃止に向けた対策はそろそろ動き出す必要があるが、NISAの準備にはまだ時間がある。自分がやりたい投資ができる金融機関を慎重に選ぶことが重要だ。

 もし、うっかり広告やキャンペーンにつられて、自分に合わない金融機関に口座開設申込書を提出してしまった人も、がっかりする必要はない。9月中までなら取り消しが可能だ。投資したい金融商品を買えるかどうか、また同じ投資信託でも金融機関により販売手数料が異なる場合があるので、こうした点もチェックしておきたい。

※マネーポスト2013年秋号

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