スポーツ

女子プロレスにも美熟女旋風 井上貴子は43歳で体重10キロ減

 新日本プロレスの業績が好調であることや、文化系プロレスのDDTプロレスリング、イケメンぞろいのDRAGON GATEなど、かつて格闘技ブームに押され縮小していたプロレスにも、若いレスラー目当ての若い観客が集まり明るい話題が増えている。一方で1994年には東京ドームで対抗戦を行うほどの注目を集めた女子プロレスでは、かつて写真集を出した井上貴子や豊田真奈美など、往年の人気選手が今もメインイベントで活躍している。

 1980年代中盤から後半にデビューした女子レスラーは、「体格も、運動能力も、人をひきつける話術もすべてが怪物のような存在」だと『1976年のアントニオ猪木』や『1993年の女子プロレス』著者で作家の柳澤健さんはいう。

「長与千種とライオネス飛鳥のクラッシュギャルズに憧れる十代の女の子が全日本女子プロレスのオーディションに殺到し、1985年は応募総数が4000人、オーディションには2000人が集まりました。そこを勝ち抜いたアジャ・コングなどの世代は、超エリート集団なんです。確かに、かつてと比べればおばさんになっていますが、レスラーとして優れている彼女たちには若手と並んでも劣らぬ魅力があります」(柳澤さん)

 10月17日のセンダイガールズ後楽園大会では、『超世代闘争 新星vs重鎮』として17歳から25歳の若手8人が、52歳のダンプ松本などベテラン選手8人を相手に勝ち抜き戦がおこなわれた。試合は20歳の世IV虎(よしこ)が32歳の里村明衣子をくだして若手チームが勝利をおさめたが、その日、観客の印象にもっとも強く残ったのは、シースルーの上着にホットパンツから美しい脚がのびた43歳の井上貴子だろう。

「ヨガの先生をしているからか、井上貴子は同世代の他のレスラーと比べて自分の体をつくることへの意識が高く、摂生していますね。年をとってもエロいという美熟女路線でいくのでしょう。たぶん、若かった頃よりも体重は10キロ以上落としていると思います。当時は、体を太くしないと耐えられない激しいプロレスが女子の標準でしたが、今は違いますから貴子のような普通にカッコいい体でも大丈夫になりました」(前出・柳澤さん)

 アスリートとして能力が高く、体格もよい女の子たちが多く集まりデビューした1980年代後半からの女子プロレスは、1990年代になると過激化の一途をたどった。男子プロレスでも見られないような危険な技の数々に、男性のプロレスファンが引きつけられ会場につめかけた。その一方で、それまで女子プロレスのメイン支持層だった若い女性客の足が遠のいた。

「1990年代は特殊な時代でした。長与千種にあこがれた女の子たちがプロレスラーになり人気を得ますが、かつてのように地上波のゴールデンタイムで放送される存在にはなれませんでした。それでも1994年には東京ドーム大会も開きましたが、チコさん(※長与千種)のようにお客さんが呼べないと悩んだ女子レスラーたちは、危険で過激なとんでもないプロレスを追い求めます。その結果、ケガが多くなり、ついには亡くなった人もいました。

 当時を反省して、今は危険な技を次々と繰り出すようなプロレスはしなくなりました。試合数も減っています。25歳定年制があった女子プロレスですが、今のようなスタイルならば、40代の人たちもあと10年は続けられるのではないでしょうか」(前出・柳澤さん)

 新しいフェーズに入った女子プロレスは、プロレス版AKBといってよいスターダムのようなアイドル路線、金縛りの術が得意技の覆面レスラー、救世忍者乱丸や旧姓・広田さくらなどのお笑い路線に大別されるという。だからといって、往時に比べて見応えが無くなっているわけではない。

「体操選手のようにくるくると素早い動きで競う若手選手に、ベテラン選手が怪獣のように立ちはだかります。お笑い路線もかなりハイレベルで特に旧姓・広田さくらは天才です。世にもバカバカしいプロレスですが、女子プロレスの最終進化形です」(前出・柳澤さん)

 もうすぐ25周年記念イベントを行う井上貴子に代表されるような美熟女と、若手アイドルにお笑いと、バラエティ豊かな楽しみ方ができるのが、今の女子プロレスの形らしい。

トピックス

フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン