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最近ブームのご当地限定即席麺 大手食品メーカー3社の狙い

 ご当地インスタント麺が大ブームだ。一昔前より麺もスープも進化し、そのおいしさが見直され始めた即席袋&カップ麺。『どん兵衛』、『チャルメラ』など、誰もが知ってるインスタント麺を製造している大手食品メーカー3社に聞いた、ご当地限定麺の狙いとは!?

 日清食品は、昭和33年に世界初のインスタント麺『チキンラーメン』を創り出した最大手。北海道から九州まで、全国各地で地域限定麺を販売している。

『日清のどん兵衛』などで、さまざまなご当地麺を展開している日清食品は、地域特有のお好みを徹底マーケティング。

「それぞれのブランド担当チームが、地域特性などを考慮して開発しています」(広報部・岡崎健浩さん)

 例えば、北海道限定『北のどん兵衛 親子そば』の親子そばは、もともと北海道で親しまれてきたメニュー。ほかにも数種類ある『北のどん兵衛』シリーズは千歳工場で作っており、製造地もご当地だ。

「焼そばはソースの嗜好性を徹底調査し、北海道では酸味よりも甘み・うまみが好まれるとわかり『豚コクソース焼そば』が誕生しました。地元に根ざした味を追求し、ヒット商品を生み出す努力をしています。『日清のラーメン屋さん』は、同じ醤油とんこつでも、中国・四国と九州で味を変えています。お隣のエリアでも地域によって嗜好性が変わるんです」(岡崎さん)

『チャルメラ』や『一平ちゃん』で知られる明星食品は、九州エリアを中心に四国などの西日本で、地域に根ざしたご当地麺を販売。九州限定が多い理由を、経営企画部・茅野洋史さんはこう語る。

「1970年代には、とんこつ味のカップ麺は少なく、そこに九州や山口で好まれるとんこつ味のカップチャルメラを限定発売しました。現在は麺も細いストレート麺です。沖縄そばも、発売当時は沖縄の工場で作っていたんですよ」

 また名店の味再現麺は「店の名前が全国的に有名なわけではないので、他エリアは長続きしない」という事情も。

 エースコックは、『スーパーカップ』でおなじみのメーカー。北海道をはじめ東北、北陸と“北の国エリア”の地域限定商品を多く販売している。

「地域限定商品は、発売当時から現在まで、地元のかたに食べ続けていただいたことで、なじみの味になっていったと考えられます」(広告宣伝グループ・宝栄寿幸さん)

 例えば東北限定の『カレーヌードル』は、40年前の発売当時から、山形の営業担当が現地に根ざした商品を売り込み続けた結果、山形で特に人気が高い商品となった。

 業界初のおみくじ付きカップ麺と餅入りカップ麺も地域性が色濃い。北海道ならではのプレゼントや米どころ新潟の餅が受けているという。

※女性セブン2013年11月21日号

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