何はともあれ、年間集客目標3500万人を掲げ、前出のららぽーとTOKYO―BAY(年間来場者数は2500万人超)との集客争いを始めるイオン幕張新都心。果たしてどちらに軍配が上がるのか。
「1、2年の短期勝負なら、物見遊山でららぽーとからイオンに人が流れることは十分に考えられます。しかし、幕張のイオンは場所が悪く、半分は海に面したいわば『ハーフ商圏』です。千葉エリアの商圏だけでなく東京方面からの客を“逆流”させてはじめて成り立つモール。その磁力を発揮できるかどうかが勝負の分かれ目になるでしょう。
その点、ららぽーとは都市型のマーチャンダイジング(商品化計画)に優れ、商圏のアドバンテージがあることも考え合わせると、中長期的にはららぽーとに分があるかもしれませんね」(前出・月泉氏)
イオンを迎え撃つららぽーとも、11月下旬に西館をリニューアルさせ、子供用品を充実させた店舗を集めるなど、イオンへの顧客流出を防ぐ万全の策は打った。
今後も2強に限らず、大手各社が全国各地で続々と開業予定のショッピングモール。消費者を飽きさせないためにも、他モールにはない差別化をどこまで図れるかが生き残りのカギとなる。