ノンアルコール化した忘年会自体を歓迎する声もある。
「出し物は若手のダンスから、社長のカラオケまで盛りだくさんだし、何より『ビンゴ大会』の商品が期待できるんですよね」(同)
よくよく聞くと、ビンゴといっても単に番号合わせ。番号札が配られて、壇上の抽選でそれと同じ数字が出たら当たるというシンプルな仕組みだ。
気になる賞品だが、1位が「済州島クルーズ旅行券」1名。2位が最新iPad3名。3位はデジカメを10人に、という具合に人数が増えていく。それ以降は商品券で、4位の2000元から徐々に額は減っていくものの「空くじナシ」が支持を集める所以だという。
ユニークな民間企業では遅刻しても許される「遅刻券」などを用意するところもあるようだが、さすがに国営企業はどの国でもお堅いようだ。
ちなみに、前年に1位のクルーズ券を獲得した社員だが、「多忙すぎてまだ旅行に行けていない」(前出・国営企業社員)という。
一滴の酒も飲まずにマラカスを振ったり野次が飛んだりと、かなり盛り上がるという中国国営企業の忘年会。毎夜、あちこちの宴席を回らなければならない年末年始の日本人ビジネスマンからすれば、ちょっと羨ましく思えるのかもしれない。