運賃規制の緩和を唱えると、「運賃をさらに下げたら、ドライバーの収入がもっと下がる。弱者へのしわ寄せだ」という批判がよくなされる。これも正しくない。
 
 タクシーの売上は「運賃×1日当たり実車距離」だからだ。現にたとえばMKタクシー(京都)のデータを見ると運賃は他社より14%低いが、1台当たりの売上は2倍ある。規制緩和を正しく進めれば、よいサービスをより安く提供するドライバーの収入も増えるはずだ。
 
 にもかかわらず、「行き過ぎた規制緩和」論はなぜまかり通るのか。やはり【1】競争しなくても利益のあがる環境になじんだ昔ながらの事業者と、【2】規制権限(参入規制や運賃規制)を握りたい官庁との結託と考えざるを得ない。
 
 安倍総理は今年1月、ダボス会議で世界のリーダーたちに向かって「岩盤規制の打破」を約束した。しかし、せっかく穴の開きかけた岩盤まで再び塗り固めるようなことをしていたのではお話にならない。

※SAPIO2014年3月号

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