最近では世田谷区の二子玉川や代沢など住宅街で、従来店舗よりさらに高価格店の「インスパイアード バイ スターバックス」を出店。通常より平均2割高いコーヒーやお酒の提供まで始めている。これも質やサービスの向上を掲げ続ける同社から見れば、十分に勝算があっての戦略なのだろう。
「シアトル系カフェ」でスタバのライバル、タリーズコーヒーも1杯800円のコーヒーをメニューに加えた新型店を都内にオープン。高価格カフェの戦いは火花を散らしているが、「店内のゆったり感や店員のサービスなどを考えると、タリーズよりスタバのほうが落ち着く」(40代男性)といった声が出るなど、総合力ではやはりスタバに一日の長がある。
長らく続いた消費不況で、サービスコストを削減してでも価格で勝負してきた飲食業界。だが、スタバの勢いを見る限り、消費者は価格よりも新たな満足感を求め出しているようだ。