歯の重要性について語る龍信之助院長と石川牧子さん
石川:昔よりも女性が社会的にも責任ある仕事をすることが多くなり、歯を食いしばって頑張ることが多くなったことも原因と感じています。歯と社会現象と大きく関連があるように思いますね。
龍:現代はストレスフルで、みんな歯を食いしばって生きているんですね。ところで先生の場合、顎関節症はどんな症状でしたか?
石川:よく言われる、わかめも食べられない等はありませんでした。が、あごがだるい、口を開けたり閉じたりがスムーズにできない、口を開ける時にキーンとかガクッという音がしていました。
龍:話す商売の人は、話ができなくなることで気づく方も多いですね。肩こりや首が張るなど、他の科で治らなかったことが口腔内を治療したら治る例もあるので、気になったら歯医者に行ってほしいです。
石川:私はちょっとした歯の不調から体がガタガタになる感覚がものすごくわかるようになりましたから、怖くて歯を丹念にケアする生活に変わりました。年齢を経てくると歯の大事さがわかりますよね。
龍:マウスピースして食べた時の感覚が入れ歯に近いといいますから、それを試してみるといいと思います。例えば政治家とか公の場に出る方でも、歯並びがひどくて言葉が聞き取れないような人もいるけど、海外ではマイナス評価になりますからね。最近では目立たない矯正「インビザライン」などの方法がメジャーになってきたこともあり、審美だけでなく、咬みあわせや歯を長持ちさせることを目的に来院される方も多くなりました。
石川:日テレ学院に通う学生さんでも、八重歯がかわいいと思っている人はたくさんいますね。確かにかわいいけど、「アナウンサーの試験では、必ず試験官は口元を見るからね」と言うと「えっ!」って顔をしますね。あとひとつ、顎関節症を治すといいことは、女性はあごがシュッと引き締まるんです。マウスピースを着けて歯並びを調えると、肉づきが違ってくるのを実感しました。
龍:実際、『あごトレ』のモニターさんにも、噛みしめないことを徹底的にやってもらったことで、小顔効果が出ています。堅いものを食べるのはいいですが、食べる時以外で食いしばったり噛むのは必要のない機能です。頬の下にある筋肉が太くなると、顔が大きく見えてしまいます。今は何でもメールで済ませてしゃべる機会が少ないですが、しゃべることはあごを開くから、積極的にやってほしいですね。
<プロフィール>
石川牧子:山形県出身。元日本テレビアナウンサー。日テレイベンツ常務取締役兼日テレ学院長。『アメリカ横断ウルトラクイズ』の司会など明るく親しみやすい人柄で人気を博す。アフガニスタン女性難民の取材に西側で初めて成功、在京テレビ局で女性初のアナウンス部長に就任といった経歴を持つ。
龍信之助:医療法人社団RMDCCトルナーレデンタルクリニック歯科・矯正歯科の理事長・院長。法学士・歯学士。マウスピースによる矯正、インビザラインを中心に、各メディアからの取材履歴多数。歯科技術に定評があり、ミス・ユニバースファイナリストや芸能人、海外のアーティストも多数通う。監修を務めた『若返りあごトレ~顔の下半分に年齢が出る!~』(小学館・900円)が2月21日に発売。6月1日、虎ノ門ヒルズに最新コンセプトのクリニックを開業予定。
撮影■津野貴生