こんな指摘がある一方で、部下サイドからは不満の声も。
「スタンプ禁止令を出した上司がいたけど、会社での飲み会のあとに“おつかれさまでした”ってかわいいスタンプが。上下関係が曖昧って、別にLINEのせいじゃないでしょう?」(28才・通信関係)
「深夜に意味もなくスタンプを大量に送ってくるのはやめてほしい」(25才・飲食関係)
「上司から来たLINEの内容をチェックして、“既読”のままにしていたら、“どうして既読なのに返事がないんだ!”と怒られた。内容はチェックできても、すぐに返せないときもあるって」(31才・マスコミ関係)
LINEでの部下とのコミュニケーションに違和感をもつ管理職がいる一方で、LINEをむやみやたらと送ってくるなど、“使い方”を知らない上司に辟易している部下の姿も浮かび上がってくる。そんなことなら、はなからビジネスでLINEを使わなければいいのだが、写真を簡単に送ることもでき、既読機能に関してもコミュケーションをスピーディーにしている、という指摘もあるなどメリットも多い。
「仕事上のメールは携帯メールで、ちょっとライトな連絡はLINE、と線引きをしています」(40才・金融関係)、「職場でのグループではスタンプは送りません」(35才・印刷関係)という人もいたが、やはり、ある程度の線引きは必要なのかもしれない
問題は使い方ということか。経営コンサルタントの横山信弘氏は、上司と部下とのやりとりに積極的にLINEを活用すべきという考えだ。
「ツイッターやフェイスブックなど他のSNSに比べて、LINEは機能が少ないので、40代、50代の人でも使いやすい。ある程度のルールを作ることは必要だと思いますが、もっとビジネスで使っていくべきだと思います。職場のチームでグループを作っていれば、過去の履歴がわかるので、どんなやりとりをしていたかも知ることができますし、ビジネスには有効なツール。既読問題に関しては、お互いあまりナーバスにならないことですね。上司と部下の間でLINEをやるなら、アイコンを自分の顔にするのがおすすめ。文字の横に顔が表示されることで、ただのメールでは無機質になってしまうことも、心理的な接触効果を生むことができます」(横山さん)