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血糖値をあげず脂肪を吸収しない食べ方 「糖質4割」が理想

 ダイエット経験について調査をしたところ、回答者全体の85%以上が「ダイエットしたことがある」と答え、女性に限ってみるとおよそ90%もの人が「あり」となった。今までに試したことがあるダイエットをみると、最も多い回答は「食事制限」(リンゴのみ、炭水化物抜きなど)、続いて「ウォーキングやランニング」「サプリメントの摂取」となっており、日常生活の延長でやせたい願望がみえる(ブランディア総研調べ)。

 多くの人が経験しているダイエットだが、失敗やリバウンドを繰り返し、今度こそは正しいダイエットをしたいと知識を求めてさまようケースが多い。

 それでは、正しいダイエットとはどのようなものなのか。日本抗加齢学会専門医の森田祐二さんに聞いた。

「皆さんよく勘違いされていますが、ダイエットとは“体重を落とす”ことではなく、“体脂肪を落とす”こと。そもそも肥満は、糖質(炭水化物など)と脂質の摂取量が、消費量を上回ることなどによります。

 糖質や脂質は余ると中性脂肪という体脂肪になって蓄積されるので、体脂肪を落とすには、単純に糖質と脂質の摂取量を抑えればいいということになります。特に糖質制限は、糖尿病治療にも効果的であると、医学的にも認められています」

 とはいえ、極端な制限には注意点も。

「脂質は、エネルギー源であるほか、細胞膜や脳組織などを作る役目もあります。とくに体内では作れない必須脂肪酸は、食事から摂るしかありません。ですから、極端な制限は体調不良の原因に。

 また、糖質制限を5年以上続けると死亡率が高まるという研究結果もあります。とくに更年期以降の女性は、代謝や筋肉量が低下し、女性ホルモンの減少とともに、脳の衰えや、骨粗鬆症などさまざまな不調が出てくるようになります。こういった時に、食べるべきものを食べ、体力をつけていないと、大病を患う恐れもあります」(森田さん)

 では、糖質と脂質は、どう摂るのが理想的なのか。ここでは、血糖値をあげない&脂肪を吸収しない3つの食べ方を紹介しよう。

【1】野菜・海藻類→たんぱく質・脂質→炭水化物の順で食べる

【2】脂や油を減らしすぎない。質を選んできちんと摂ること

【3】血糖値上昇や脂肪吸収を抑えるトクホ食品などを活用

「ダイエットのためには、糖質は、総摂取カロリーの4割が理想です。1日2000キロカロリー摂るとすれば、糖質は800キロカロリー程度。また、食事の際、食物繊維の多い野菜などを先に食べると、糖の吸収が抑えられることもわかっています。ですから、食事の順序を意識するだけでも、ダイエットにつながります。最近では、食事の前に摂ることで、脂肪や糖の吸収を穏やかにするトクホの食品なども出ているので、そういったものを活用するのもいいでしょう」(森田さん)

 今春には『からだすこやか茶W』(日本コカ・コーラ)など、1本で脂肪と糖の両方に作用するものも登場。ダイエットの強い味方になりそうだ。

「脂質ですが、肉抜きはNG! 肉や乳製品はたんぱく質が豊富なので、ほどほどに食べることも大切。また、料理に使う油をオリーブオイルやえごま油、キャノーラ油など、体によく、必須脂肪酸が豊富なものに変えるだけでも、ダイエット効果は期待できます。

 肥満は、糖質・脂質の過剰摂取のほか、運動不足、睡眠不足、ストレスも原因に。食事はもちろん、運動やメンタルのケアもダイエット成功には欠かせない要素です」(森田さん)

 薄着になる夏は、一年で最も体形が気になる季節。真夏に備えて効率的にやせよう。

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