オープンしたばかりの「一番搾りガーデン東京Brewery Experience」(東京・渋谷)にて5月26日にお披露目されたのは、なんと青色のフローズンビール。推定200億円という巨費を投じてサッカー日本代表オフィシャルパートナーの契約(2015年~2022年)を更新した同社。W杯を目前に控え、一番搾りも“サムライブルー”に染めてしまった。
キリンの広報担当者は、「渋谷はサッカーファンの若者も多い街。これまでビール党ではなかった人たちにサッカーを通じて一番搾りの美味しさやこだわりの製法を直接知ってもらうのには絶好の場所」と意気込む。
「ハイボールや缶チューハイなど飲みやすい低アルコール飲料も増えている中、20代を中心に“苦味”を受け付けない若者たちにいかにビールの魅力を伝えられるか。メーカー自身が乗り出して提案するコンセプトショップの反響は意外に大きいと思います」(前出・永井氏)
なるほど、青い一番搾りはビール特有の苦さを感じさせず、むしろ飲みやすい甘さが際立っている。年々、若者のビール離れはメーカーにとって頭の痛い問題ではあるが、若者の新規顧客を掴まない限り、看板ブランドの復権もかなわないという表れなのだろう。