ライフ

相続のルール 祖父母や甥姪、子の配偶者は相続人になれるか

 2015年1月、相続税の大増税が行われる。しかし、「まだ、先のこと」と、相続について、ついつい先送りにしている人は多いはず。まずは相続の基本ルールをおさらいしておこう。

 故人(被相続人)の財産が血縁関係者(相続人)に移転することを「相続」という。誰に、どれぐらいの割合で受け継がれるかなど、その範囲や優先順位は民法によって定められ、それらは「法定相続人」と呼ばれる。

 法定相続人の優先順位は以下の順になっている。

■配偶者
 最優先。故人(被相続人)に夫や妻がいれば、必ず相続人になる。ただし、婚姻届を提出していない内縁関係は対象外。

■直系卑属(第1順位)
 子供などのこと。複数の子がいる場合、長男、次男、長女など分け隔てなく平等に分配。子供がすでに死亡している場合は孫、ひ孫という順に、何代でも下の世代に相続の権利を引き継げる。これを「代襲」と呼ぶ。ただし、子供の配偶者は対象外。

■直系尊属(第2順位)
 父母や祖父母などのこと。子や孫が存在しない場合に相続人になる。祖父母、曾祖父母に代襲が可能。

■傍系血族(第3順位)
 兄弟姉妹のこと。直系卑属も尊属もいない場合に相続人になる。兄や妹といった序列はなく、権利は平等。兄弟姉妹が死亡していた場合、故人の甥・姪は相続人になれるが、さらにその子までは代襲できない。

 受け取る財産の割合は相続人の組み合わせによって異なる。優先度が低い人が相続すると配偶者の取り分が多くなる。「配偶者+子供3人」の場合は、配偶者が2分の1、子供3人が残りの2分の1を3等分する(6分の1ずつ)。その他、組み合わせによる法定相続分の割合は以下の通りだ。

配偶者+子→配偶者50%+子50%

配偶者+父母→配偶者67%+父母33%

配偶者+兄弟姉妹→配偶者75%+兄弟姉妹25%

配偶者のみ→配偶者100%

子のみ→子100%

※週刊ポスト2014年8月8日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン