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鬼嫁看護師 風邪で看病を頼む夫に「ちゃんとお金払ってね」

 夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回は寄せられたのは、カード会社勤務のご主人(50歳)から。奥様(49歳)は看護師の資格を持っています。

 * * *
 女房は高校を出て看護学校に進み、国家試験に合格して看護師になりました。共通の友人との飲み会で知り合ったんですが、男からしたら「白衣の天使」です。

「あなたのナース(なす)がままよ」と従順で、優しく尽くしてくれると思ったんですが、現実は逆。性格がきつくて、ちっとも「ナースがまま」になりません。僕が「イメージと違ったな」というと「何、いってんの! 気が弱かったら、人の生死を間近で感じる仕事なんてできないわよ!」。

 結婚と同時に退職し、記念に病院からナース服をプレゼントされました。チャ~ンス! 男なら誰でも妄想する「ナース服でコスプレ」です。でも、女房に頼んだら「バカじゃないの、変態!」と一蹴されてしまいました。

 そんな女房が今年の春から「子供も大学生になったし、また働くわ」と看護師に復帰。「我々夫婦の老後の貯えのために働いてくれてるんだね。ありがとう」というと「我々? 違うわよ。私の老後のためなの! 一人になっても悠々自適に暮らせるようにね」。

 先日、私が風邪を引いて寝込んだ時も、女房は休みの日だったので当然、看病してくれると思ったら「デパートに買い物に行ってくるわね。看病? 私は看護師でお金を貰ってるの。私に看病して欲しかったら、ちゃんとお金払いなさいよ」。

 そして「大丈夫。風邪薬を飲んで、グッスリ寝れば治るわよ。グッドラック!」。ダジャレをいって、本当に出かけて行った女房でした。

※週刊ポスト2014年10月24日号

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