芸能

毒蝮三太夫「規則正しい不摂生がいい。人生はバランスだ」

毒蝮三太夫、おもしろおじさんとしてレコーディング

「おもしろおじさん feat. CHOP STICK , 丸省 and 毒蝮三太夫」というダンスミュージックのレコーディングに参加しラッパーデビューを飾った毒蝮三太夫といえば、ラジオ番組で「ババア、まだ生きていたか」など罵りとも取れる言葉をかけながら、人々を爆笑させている。笑顔をたくさん見ているはずの毒蝮さんだが「今の時代、若い人もババアもジジイも表情が良くない」という。どうすれば、毒蝮さんのようにチャーミングな笑顔で面白く生きられるのかを聞いた。

 * * *
――お年寄りのアイドルと言われていますね。

毒蝮:勝手に言われてるんだよ。年寄り向けに喋っているんじゃない。ラジオ番組の時間が平日の午前中だから45年前から年寄りが多くて、そこにいる人と話していただけ。若い人が集まっていれば若い人へ向けて喋ったよ。そして、来ている人をみて素直に「ババア」といい「汚ったねぇ」と言っているだけ(笑)。きれいな人にはババアなんて言わないよ。ババアをお嬢さんと呼ぶのも嘘だよ(笑)。俺はそんなこと言えないよ。流行も追いかけないしね。

――時代の流行は無関係ですか

毒蝮:流行語大賞ってあるけれど、ちっとも興味がない。国会議員でも流行語を使う人がいるけれど、使い捨てされるのになんであんなものを使うかね。俺は自分の言葉で、自分の年齢で喋っているだけ。だから、俺が話すことで年寄りが笑っているのが若い人には不思議なんだろうな。それでラジオの公開放送を見に来る若い人が最近は増えたね。

――実際に『ミュージックプレゼント』での様子をみた若い人たちの反応はどうですか?

毒蝮:あれは悪口じゃないんだ、罵詈雑言じゃないんだ。あれは非常にあったかいコミュニケーションの言葉なんだということに気づくんだよ。それで、ラッパーの連中が「おもしろおじさん」と持ち上げてくれて、今回のレコーディング参加の話になったんだね。俺はもう後期高齢者なんだけどね(笑)。

――長年、ラジオ番組で多くの人に接していて人々の様子に変化はありますか?

毒蝮:最近の人は笑顔が少ないね。表情も豊かじゃない。携帯やパソコンとか、そういう文明の利器を使うことで人と接しなくても物が足りるようになった怖さだね。今、大学で教えているけど、学生がずっと下向いているんだよ。こいつら寝てるのかな、と思っていたら、ちゃんと授業を聴いてるんだよな。レポートもちゃんと書いてくる。だけど、顔をあんまり見ないんだよ。

 やっぱり、顔と顔を、face to faceということの大事さを俺の元気なうちは教えたい。そういうことをPRしたいよね。

――表情が乏しいのは、若者に特にあらわれていますか?

毒蝮:年寄りだって、笑顔がステキでオシャレで、素直で柔軟に、みずみずしくならないと。年を取るのも楽しいぞと年寄りには思ってもらいたい。それにはまず健康だね。もし、俺が老人ホームで暮らすようになっても、毎日、面白いと思うよ(笑)。

 そうすりゃあ若者も年寄りが好きになって、ああいう年の取り方をしたいと思って結婚もすると思うんだ。いま、結婚しない人が多いし子どももいらないって言う。男がいなくても女同士のほうが楽しいからって女子会やるんだろう? 5時間も話しているっていうじゃないか。でも男子会はきかないよな。どんどん男は取り残されるよ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン