国際情報

カンボジア、ミャンマー、タイで中国人の悪評が聞こえてくる

 現在、中国が積極的に援助を進めるカンボジアではインフラ開発やビル建設などが急ピッチで進む。

「工事の現場監督は常に中国人。現場周辺に中国人が多数集結し、中国料理屋やカラオケクラブを開いた。しかしそのほとんどが中国人客目当てで地元の庶民にはほとんどお金が落ちてこない。土木作業員は現地民が雇われているが、『奴隷のような扱いで殴られた仲間もいる』との情報もあった」(現地に詳しい日本人ジャーナリスト)

 ミャンマーは2000年頃から中国との関係を強化した。以降、ミャンマー第二の都市マンダレーに殺到した中国人が地元企業を買い漁って土地投機にひた走り、地価高騰で多くの地元住民が都市中心部から立ち退かざるを得なくなった。

 2012年にヒットしたミャンマー人歌手リンリンさんの歌う反中ソング『マンダレーの死』はそんなミャンマーの悲しい現実を浮き彫りにする。

《この都市に住みついた彼らは誰だ?/北東の国からここにたどり着いた隣人/異邦人にメチャクチャにされてしまったのだ/愛するマンダレーは死んだ》

 タイは中国と良好な関係を築いてきた。近年は中国人観光客が増加し、2013年には2673万人に達した。前年比68.8%増という驚異的な伸び率を記録するが、中国人観光客への不満が高まっている。

「大声でわめき、道端で子供に排泄させる中国人観光客のマナーの悪さをタイ人は軽蔑するが、経済的な面から表立って文句を言えない。タイは政治、経済とも華僑に支配されている」(タイ人会社員)

※SAPIO2015年3月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

悠仁さま(撮影/JMPA)
《悠仁さまの周辺に緊張感》筑波大学の研究施設で「砲弾らしきもの」を発見 不審物が見つかった場所は所属サークルの活動エリアの目と鼻の先、問われる大学の警備体制 
女性セブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
《雅子さま、62年の旅日記》「生まれて初めての夏」「海外留学」「スキー場で愛子さまと」「海外公務」「慰霊の旅」…“旅”をキーワードに雅子さまがご覧になった景色をたどる 
女性セブン
清水運転員(21)
「女性特有のギクシャクがない」「肌が綺麗になった」“男社会”に飛び込んだ21歳女性ドライバーが語る大型トラックが「最高の職場」な理由
NEWSポストセブン
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン