ウインタースポーツの季節真っ盛り。愛犬家は、やはり犬も一緒にゲレンデへと飛び出したいもの。犬の飼い方の基礎知識や生態などを分かりやすく解説した『イヌのホンネ』(小学館新書)著者で、犬のしつけ教室・Can! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導する西川文二氏が、犬連れスキーの心得について解説する。
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キャホッホ~! コレ、スキーの最中に、私めの口からついつい出ちゃう奇声。子供たちが成人する前はこの季節、毎年のようにスキー場に出張ったものですわ。もちろん犬連れでね。
もっとも犬はリフトには乗れん、スキーもやらん。お楽しみは、雪上散歩や雪上トッテコイなど。とはいえ、ず~っと遊びなどをやり続けるわけにもいかん。休憩も必要ですからね、人にも犬にも。
で、問題となるのが、犬を休ませる場所。昔の番犬とは違うんでね、チベタイ地面で長時間休ませるわけにはいかん。となると休ませるのは、必然的に車の中となる。
さて、どこに車を止めるか、いやどこに車が止められるか……実はコレがですな、犬連れのスキーの苦楽を、大きく決定づける。
ベストは、ゲレンデから車が見える場所。2番目は、ゲレンデからは車が確認できなくとも、ゴンドラやリフト乗り場のそば。いずれも、滑り降りるたびに、犬の様子が見られるし、犬の世話係の交替もできる。たまには犬を車に残して、家族全員で滑りを楽しむことも可能となる。
ただこれからの季節、犬を車内に残す際は注意も必要。ピーカンの下、締め切った車内は結構な温度となる。熱中症予防のために、窓を少し開け、車内の温度上昇を抑える必要が出てくる。
窓を開けとくとなると、今度は車上荒らしが心配。まぁセキュリティの面からも、やっぱゲレンデから確認できる場所に車を止めるってのが一番、となるわけですな。
事実私めなんぞは、駐車場がゲレンデから見てどこに位置するかってことを最優先に、スキー場選びをする。加えてそこそこいいポジションを確保するためには、当日は出遅れないことも重要。
キャホッホ~! なんだか行きたくなってきちゃったぞぉ、久々の犬連れスキー!
※週刊ポスト2015年2月27日号