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メイウェザーvsパッキャオ 250億円マッチの展望を専門家語る

 ボクシングファンが熱望し続けてきた“夢のカード”が、ついに実現しようとしている。フロイド・メイウェザー(38・米国)とマニー・パッキャオ(36・フィリピン)の2人がサインした対戦の合意書が公開された。

 圧倒的なスピードと超人的と評されるディフェンステクニックで、史上初めて無敗で5階級を制覇したメイウェザーの戦績は47戦47勝(26KO)。一方のパッキャオは史上2人目の6階級制覇王者で、戦績は64戦57勝(38KO)5敗2分。超一流と呼ばれたチャンピオンたちをことごとく撃破してきた左利きのハードパンチャーである。

 2人の対戦はこれまで何度も話題になっては消えてきた“幻のカード”。その裏にはリング上のパンチの応酬にも負けない水面下でのマネーの攻防がある。元ボクシングマガジン編集長の原功氏が話す。

「人気実力ともにトップのボクサー同士が全盛期に対戦するとなると、敗北による商品価値の下落というリスクが非常に大きい。そのため、それぞれが契約するショータイム、HBOという2大有料チャンネルや、プロモーターの思惑が絡んでこれまでなかなか実現しなかった」

 辣腕として知られるパッキャオのプロモーター、ボブ・アラムは、かつてメイウェザーをプロモートしており、その後ケンカ別れした因縁もある。ファイトマネー総額が250億円にものぼるといわれる対戦の展望を原氏に聞いた。

「メイウェザー有利は動かし難い。ピークを過ぎている印象が強いパッキャオは、全盛期に近い踏み込み鋭いパンチが打てれば勝利の可能性が出てくるが、そうでなければメイウェザーが序盤からポイントを稼いで判定で勝利すると思います」

 もっとも、パッキャオの魅力は大物喰い。そこから「パックマン」の異名も取る。5月2日、ラスベガスの夜に世紀のゴングが鳴る。

※週刊ポスト2015年3月13日号

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