いや、言えないことを責めるつもりはないし、自分だってたぶん言えません。しかし、増田さんの勇気を素直に称えて、「あのとき彼女は言った」ということは覚えておくのが大人としてのせめてもの良心。あれこれケチをつけるヤツも出てきそうですが、自分ができないことをしたからといって足を引っ張って安心するのは、けっこう最低な行為です。
さらに着目したいのは、きっと相当の怒りが渦巻いていたはずなのに、大人としての節度を守った言葉の選び方をしているところ。もっとも見習いたいのが、最初の「びっくりしました」です。上司や取引き先から理不尽な指示を受けたり、納得のいかない決定を聞かされたときに、いきなり「どういうことですか!」と返したら、一気に険悪な雰囲気になります。そんなときは「びっくりしました」を活用しましょう。
ほかにも「これで本当にいいのでしょうか?」と質問する形で不満や疑問を表明している点も、勉強になります。仮に「おかしいですよ!」と詰め寄ったら、相手はたちまち激怒して聞く耳を持ってくれないでしょう。最後の「すっきりしないです」も、大人としての礼節をギリギリ保っている表現。今後「納得できません」とか「ふざけるな」と言いたい場面に遭遇したときは、「すっきりしないです」と返すのがオススメです。
猪突猛進するだけが大人の戦い方ではありません。無理のないペース配分で、最後まで走り続けましょう。さすが増田さん、そんなマラソン的な生き方の大切さも感じさせてくれました。ところで、男子は誰が選ばれたのか、まったく話題になってませんね。