巷で大ブームとなったニベアの青缶が、今年もきている。一昨年、マドンナをはじめ、世界のセレブが愛用する3万円のフランス製超高級クリームと成分が似ていることで騒がれ話題に。その青缶に“第二次ブーム”が到来の様相だ。
その理由について、流行に詳しいトレンドウォッチャーのくどうみやこさんは、意外な汎用性がSNSを通じて広く知られていったことだと分析する。
「最初のブームでは、高級クリームと成分が同じということで注目を集めました。使い方も、最初は顔に塗るのが主でしたが、ヘアケアに使ったり、ファンデーションに少し混ぜるとBBクリームに、アイシャドウやチークの粉に混ぜるとクリーム系のコスメにと、みなさんが試していって、実は汎用性があることが口コミやSNSで広がっていったのだと思います。中には靴の汚れも落ちました、などと“そんな使い方があるの?”という使い道もあって、ここにきて再注目されたように思います」
“奇跡のアラフィフ”と評される、マイナス20才肌の持ち主の山田佳子さん(49才)もスキンケアで愛用している。
「保湿的には無敵」
「ニベア青缶ぬりぬりしてたら今回も妊娠線できなかった」
「まつげにニベア塗ったら本当に伸びたアアア」
など、さまざまな美容効果を実感する声がネットで上がっている。最近では、男性も増え、
「ニベア使ってるから肌の調子いいー!俺も青缶デコろっかな。笑」
「洗顔後に使うようにしたらビビる位に肌綺麗になるね」
「髭剃り後に使ってますが、乾燥肌が潤い肌になりました」
「整髪料がわりにニベア青缶」
といった声が続々と。年齢や性別を問わず、愛用者が増加中の模様だ。
ニベアクリームの中でも「青缶」に人気が集まるわけは、パッケージにあるとくどうさん。これまではエコ重視で、パッケージも小さく折り畳んで捨てられたり、詰め替えなど簡素化が人気だったが、最近は入れ物の再利用にまた人気が戻ってきている。その背景には、デコブームや手作り人気があるという。
「青缶は平らで面積が大きいので、デコりやすいんです。最近すごく流行っているマスキングテープなどでかわいくデコって写真をアップすると、反響も取りやすい。ニベアさんも、デコパーツ付きの青缶のデコレーションキットを限定販売していたり、そんな風に楽しく再利用できる。缶にはレトロなかわいさもあって、期間限定のパッケージを集めて楽しんだり、パッケージにも雑貨感覚を求めているところもあると思います」
今、保存瓶を使った「ジャーフード」が海外での流行を受けて日本でも人気沸騰中だが、その影響もあるとくどうさんは言う。再利用や手作りなど、自分なりに工夫して雑貨感覚で使うのが主流だという。
「ジャーサラダや瓶入りティラミスなど、瓶入りの食べ物が今すごく人気を集めていますが、それも再利用できるところが受けています。瓶を使っているから、逆に値段も高かったりしますが、そのパッケージを雑貨感覚で再利用しているんです」
実際、青缶に綿を詰めてピアス入れにしたり、ソーイングセットにしたり、ブレスレットなどアクセサリーを収納したり、小銭入れにしているという人も。