夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、商社勤務のご主人(46歳)。奥様(44歳)との新婚旅行先はシンガポールでした。
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あれから18年! 二人の娘も高校生になり、「留守番してるから、旅行に行ってきたら?」とすすめてくれたので、夫婦で思い出のシンガポールを再訪。名所のマーライオンは新婚当時にあった場所ではなく、海際に新設された場所に移っていましたが、今回もその前で記念撮影しました。
帰国すると、娘たちにデジカメで撮った写真を見せながら、旅の思い出話です。すると、「昔の写真も見た~い」と娘たち。ところが女房は「引っ越しの時に無くしちゃったのかしら。いっくら探してもないわ」。
新婚旅行の時の写真は何枚か僕の両親にも送ったので、電話で聞くと「あるから送るわね」。翌日、送られてきた写真を娘たちに見せると、二人が声を揃えて「このパパの横にいる女の人、誰?」「ママだよ!」「ウソだぁ!」。確かに今より10数kg痩せてて、断然スリムです。
「目も違うよ。今のママは一重だけど、この写真の女の人はパッチリとした二重だもん」。すると、たまりかねたような女房が「脂肪が二倍に増えて、上のまぶたが膨らんで一重になったの!」。「おまけに腹も三段に」という言葉をグッと飲みこんだ僕でした。
※週刊ポスト2015年3月27日号