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2015.06.25 16:00  週刊ポスト

ポスト安倍氏 菅義偉氏が総理になるウルトラCの陰に二階氏

 年金問題やオトモダチ醜聞など8年前の政権投げ出しの時と似てきた安倍政権。安倍電撃時辞任となった場合、その後継者は誰になるのか。本誌は政治家OBや政治評論家、政治部記者ら専門家37人にアンケート調査を実施。その結果、「安倍晋三首相が今国会会期末までに辞任した場合の次期総理」を聞いた場合、谷垣禎一氏と麻生太郎氏がTOP2となった。

 3位となった有力候補の一人、官房長官の菅義偉氏は内閣の実力者ではあるが、党内で自前の勢力を持たないから、総裁レースはハードルが高い。そこで、浮上するキーマンが二階敏博・総務会長だ。作家の大下英治氏はこう読む。

「菅氏が二階氏を味方につければポスト安倍に急浮上する可能性が高い」

 その場合、谷垣禎一・幹事長と麻生太郎・副総理の芽を摘まなければならない。このケースは複雑なプロセスになりそうだ。参考になるのは小渕恵三・首相が2000年に急死した際の「5人組の密議」(※注)である。

【※注/小渕首相が倒れた際に、後継選出のための会談に青木幹雄・官房長官、森喜朗・幹事長、村上正邦・参院議員会長、野中広務・幹事長代理、亀井静香・政調会長という自民党の有力国会議員5人が集まって森後継が決められた(肩書きはすべて当時)】

 当時、自民党には加藤紘一氏という有力な首相候補がいたが、官房長官の青木幹雄氏は意識不明だった小渕氏から「後事を託された」と自ら首相臨時代理となり、加藤派を排除した密室談合で早大雄弁会時代からの盟友、森喜朗氏を後継首相に据えた。政治部のベテラン記者はこんなウルトラCの菅政権シナリオを描いて見せた。

「ポスト安倍が話し合いで決着できない状況になれば、官房長官の菅氏がかつての青木氏のような調整役となって、総裁選までのつなぎを前提にワンポイントリリーフの総理を選ぶことになるだろう。

 その場合、適任者は長老の二階氏だ。年齢的にも麻生氏の再登板はワンポイントという建前がないと成り立たない。その役割を二階氏に担わせてライバルを蹴落としたうえで、寝業師の二階氏が本格的な総裁選に今度は菅氏を擁立する。このワンツーパスなら安倍支持勢力は菅氏に乗るしかなくなり、他の候補には勝ち目がない」

 これらの政治家たちは政権を支えているように見えるが、いざ跡目争いとなれば権謀術数を駆使した権力闘争のライバルなのだ。

 もっとも、「他に代わる人がいない」という消極的な理由で安倍首相を支持している多くの国民は、“安倍首相の控え投手”の登板は望んでいない。

 小泉進次郎氏ら自民党の若手政治家たちが国民の声をどこまで吸い上げ、旧来の自民党内駆け引きによる後継者選びに反乱を起こしていくのか。この党の将来はそこにかかっているといえるのではないか。

※週刊ポスト2015年7月3日号

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