ビジネス

個人投資家 投資対象の飲食店に足を運び株価高騰を確信する

 日本株高騰に円安進行というこの市場環境を、個人投資家たちはきちんと利益に結びつけることができているのだろうか。そんな疑問に答えるべく、隣の個人投資家を覗き見リポート。ここでは日本株投資歴15年の坂本彰さん(38歳)のケースを紹介する。リアルな現場を体験することが、株式投資においていかに重要なことかがわかることだろう。

 * * *
 私の投資スタイルはいわゆる「割安成長株投資」です。滋賀県に住んでいるため大阪にも名古屋にも近く、地方で勢いのある飲食店や小売店を見つけるのを得意としています。

 例えば、とんかつ・かつ丼チェーン「かつや」を展開しているアークランドサービス。店舗数は順調に増えていたので、それに合わせて売上高も利益も伸びるだろうと予想できました。しかし、2010年頃はPER(株価収益率)は6倍程度しかなかったんです。実際、食べに行くと安くて美味しかったし、その後、当時住んでいた奈良県にも3店舗できて、これは伸びるんじゃないかと思って集中的に買い、平均654円で3600株持っていました。

 数か月や数年の中長期で保有するので、会社が発表する決算や業績予想にはしっかり目を通し、前年比でプラス成長しているか、通期予想に対して四半期ごとに25%以上の進捗率を達成しているか、また店舗数や新規出店数がいいペースで増えているかをチェックします。

 その後、PERも25倍を超えてきたので、4月に5480円で600株だけ利益確定しました。現在300店舗で、中期的に500店舗まで出店数を増やすそうなので、株価もまだ上昇余地はあると思い継続保有中です。

 同じように、名古屋地盤でステーキ・ハンバーグレストランを展開するブロンコビリーも1241円で600株保有しており、現在5000円を超えるほどまで上昇してきました。こちらも、店舗数の伸びを考えるとまだ持ち続けたい銘柄ですね。

 その他、名古屋地盤の「コメ兵」も2014年4月にNISA(少額投資非課税制度)を使って1256円で100株購入しました。円安や訪日観光客増加といった材料もあり3770円で利益確定することができました。

 国際的な景気敏感株だと為替や海外の経済事情などもあり業績は予想しづらいですが、飲食店や小売店は店舗数が増えれば業績も伸びるというシンプルな構図で予想しやすいんです。

 最近の日本株高騰で割安な株が見つかりにくくなってきましたが、関西にも中部にも近い地の利を生かし、地元の割安成長株を見つけていきたいです。

【PROFILE】滋賀県在住。本業は投資助言業などのコンサルティング。2012年末のときは約2400万円あり、現在5000万円ほどを運用中。この2年ほどで約2600万円の利益を得た。地方で勢いのある飲食店や小売店への投資が得意。

※マネーポスト2015年夏号

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