ライフ

作家・鈴木光司氏 無人島で娘に排便を命令しドン引きされる

 ハリウッド映画『ザ・リング』が世界的ヒットとなり、近年も『貞子3D2』『アイズ』など続々原作映画が公開され、世界中のホラーファンを魅了している小説家・鈴木光司氏。その実像は、ふたりの娘を育て上げた元祖イクメンで、無類の海好きとしても知られるが、長女・美里さんが父との共著『野人力 オヤジが娘に伝える「生きる原理」』(小学館)のなかで、その型破りな「野人」エピソードを暴露している。

 * * *
 たとえばヨットで地中海を旅している最中、父は小さな島を見つけると、すぐに上陸したがる癖があります。

「よぉし、あの島に上陸だぁ!」

 海賊船の船長気分なのでしょうか? 声音もいつもより低めに大袈裟に宣言すると、島を指さすや、ヨットからボートをおろして島につけます。最大の目的はトイレです。父は、無人島でことを済ますことが、「サバイバル術」だと勘違いしているのです。

 年頃の娘2人に向かって、父は声を張り上げます。

「無人島でう●こしよう!」

 皆さんは肉親からこう命令されたらどうします? 私と妹は、したがったフリをして上陸しますが、結局、何もせずに戻ります。父に抵抗するのも、疲れるものです。デリカシーのかけらもありません。

 それでも、この野人っぷりが、旅行の時だけ、ということならば、「旅の恥はかき捨て」と我慢することもできますが、父は筋金入りです。

 以前、父と同じスポーツジムに通っていたのですが、父はタオルや着替えをバッグに入れていきません。ビニール製の巾着(温泉旅館でもらえる、洗面セットが入っているアレです)をぶら下げていきます。

「……お金に困ってるんですか?」と何度、ジムの人から尋ねられたことでしょう。

 父は、他の誰も挑戦しない重さのバーベルをいとも簡単に持ち上げるのですが(この点だけは尊敬しますが)、その時の格好が……。すり切れすぎて肌が透けてしまっているタンクトップなのです! 気持ちよさそうに汗を拭うタオル……。これまたすり切れていて、まるで雑巾のようです。そのことを指摘しても動じません。

「ん? このタンクトップか? 捨てるなんてできない。まだ使えるしな。それにオレの相棒だぞ。愛おしいに決まってるじゃないか」

 聞く耳を持たないとはこのことです。周囲の視線が恥ずかしくて、私はジムをやめてしまいました。

※鈴木光司・鈴木美里/著『野人力 オヤジが娘に伝える「生きる原理」』より

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン