ライフ

スキンケアは意味ない?「肌状態は血管で決まる」学説の衝撃

肌の衰えの原因は血管の老化にあった(PH:AFLO)

「50過ぎるとイタチごっこなのよ! いくらケアしても次の日には壊れるんだから!」。12月3日放送の『カラダのヒミツ』(NHK BSプレミアム)の冒頭で、ゲストのIKKO(53才)が叫んだ。この日、番組が取り上げたのは、美容界のカリスマでさえただ嘆くしかない現実──「年齢による肌の劣化」だった。

 番組で紹介されたのは、『花王』や『資生堂』など大手化粧品メーカーと医学界の最新研究によってもたらされた革命的な発見だった。

「肌の状態は皮膚ではなく血管で決まっていた」

 この学説は、20代~70代の毛細血管の分析によって判明したものだった。

 人間の体には動脈、静脈のほか、皮膚の隅々にまでいきわたる毛細血管が張り巡らされている。200分の1mmという極細のその血管の総延長は10万km。地球2周半分の長さに達する。

 37兆個ある人間の細胞すべてに栄養素と酸素を運ぶためにはこれだけの長さが必要なのだが、加齢とともに毛細血管は老化していく。

 肌の衰えの原因は、この血管の老化にこそあった。番組にも出演した、大阪大学微生物病研究所教授の高倉伸幸氏が解説する。

「本来、毛細血管は『壁細胞』という壁で覆われており、その中を流れる栄養素や酸素は外に少しずつ漏れて肌の隅々にまで届けられています。しかし、40代を境にこの壁細胞がはがれ始めることがわかったのです。こうなると、血中の栄養素は道半ばでダダ漏れになり、末端の肌にまでたどりつかない。肌の中には『線維芽細胞』というコラーゲンを生成する細胞がありますが、ここに栄養素がたどりつかないと、コラーゲン生成能力が衰えていく。結果、肌は弾力を失い、劣化していくのです」

 60代になると平均で壁細胞の3割がはがれるといわれ、血中の栄養素が届かない細胞は最終的にしわやシミになっていく。現代女性は化粧水、乳液、クリームと肌対策に余念がないが、いくらスキンケアをしても血管までは届かないという。肌の常識を覆すこの発見に、視聴者は騒然。

《目からウロコというか、あまりの衝撃でコーヒーこぼしました》
《いままでのお風呂上がりのあのお肌ケアの時間はなんだったのか》

 放送中からネット上にはこんな声が溢れていた。

「怖すぎです…。今まで血管なんて気にかけたこともなかった」

関連キーワード

関連記事

トピックス

5月8日、報道を受けて、取材に応じる日本維新の会の中条きよし参議院議員(時事通信フォト)
「高利貸し」疑惑に反論の中条きよし議員 「金利60%で1000万円」契約書が物語る“義理人情”とは思えない貸し付けの実態
NEWSポストセブン
殺害された宝島さん夫婦の長女内縁関係にある関根容疑者(時事通信フォト)
【むかつくっすよ】那須2遺体の首謀者・関根誠端容疑者 近隣ともトラブル「殴っておけば…」 長女内縁の夫が被害夫婦に近づいた理由
NEWSポストセブン
曙と真剣交際していたが婚約破棄になった相原勇
《曙さん訃報後ブログ更新が途絶えて》元婚約者・相原勇、沈黙の背景に「わたしの人生を生きる」7年前の“電撃和解”
NEWSポストセブン
なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
令和6年度 各種団体の主な要望と回答【要約版】
【自民党・内部報告書入手】業界に補助金バラ撒き、税制優遇のオンパレード 「国民から召し上げたカネを業界に配っている」と荻原博子氏
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン