ただし、日本株買いが復調したといっても、幅広く物色されているわけではなく、銘柄はかなり選別されている。株主還元、あるいは、コーポレートガバナンスといった面で、日本企業の中での差が広がりつつあるからだ。今後も、こうした選別物色が続こう。
こうした動きに追随して、外国年金による買いも回復しつつある。 外国年金の多くは、2012年第4四半期以降、「スマートベータ型ETF」を通じて、世界の株式を購入している。「スマートベータ」とは、世界の主要株式市場の株価指数を算出している会社が、新たに作成した指数のこと。その指数に連動するETFが、「スマートベータ型ETF」というわけである。
外国年金が日本株投資に用いている、日本株スマートベータ型ETFは、通信・電子部品・医薬品・ヘルスケア・生活必需品といったセクターを大幅にオーバーウェイトしている。今後、こうしたセクターの銘柄も要注目といえよう。
※マネーポスト2016年新春号