芸能

ナオミとカナコ 90年代アイドル広末&内田を起用の意味とは

意外にも初共演だという広末と内田(公式HPより)

 ベストセラー作家奥田英朗氏の同名小説が原作のドラマ『ナオミとカナコ』(フジテレビ系)が話題だ。大学時代の親友である2人がDV夫の殺害計画を企む物語で、出演しているのは広末涼子(35才)と内田有紀(40才)だ。2人の起用には実は大きな意味があると、テレビ解説者の木村隆志さんは指摘する。以下、木村さんの解説だ。

 * * *
 90年代は現在のようなグループアイドルではなく、女優がアイドルシーンをけん引していました。まず90年代序盤にブレイクしたのは、宮沢りえさん、観月ありささん、牧瀬里穂さんの“3M”。「アイドル女優としてドラマ主演しつつ主題歌を歌う」という形を定着させましたが、90年代中盤に入ると広末涼子さんと内田有紀さんが、その流れを引き継ぎました。

 2人が約20年の時を経てようやく初共演というのも驚きますが、『ナオミとカナコ』でのダブルヒロイン起用には大きな意味があります。それは「大学時代の親友である2人がDV夫を殺す」という作品のテーマ。同じ時代に同じアイドル女優として生き抜いた広末さんと内田さんは、言わば唯一無二の盟友。それだけに、ナオミとカナコの大学時代に広末さんと内田さんの90年代が、ナオミとカナコの再会後に広末さんと内田さんの現在がオーバーラップするような構図になっています。

 ナオミとカナコは、2人がアイドル女優だったころには決して演じることのない役。だからこそ、広末さんと内田さんが約20年に渡って培ってきた女優としてのスキルや、成長した姿を見せるにはうってつけと言えます。実際、今作では90年代のようなスマイルは封印して、広末さんは鋭い眼差しと低い声で危うさを、内田さんは全身から絶望感を醸し出しています。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン