国際情報

10億ドル以上のスーパーリッチ 大中華圏が米抜き最多

 中国の民間調査機関、胡潤研究院は「世界富豪ランキング」を発表し、10億ドル以上の資産を所有するスーパーリッチが最も多く住んでいる国・地域は、中国大陸や香港、台湾を合わせた「大中華圏」で568人と、統計をとって以来、初めて米国の535人を上回った。日本は42人で10位だった。

 また、富豪が最も多く住む都市も中国の首都・北京で、米ニューヨークを抜いてトップに躍り出た。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。

 胡潤研究院は1999年、英国人会計士のルパート・フーゲワーフ氏が設立し、本部を上海に置いている。同年、同氏の独自調査で中国大陸の長者番付を作成し、米経済誌「フォーブス」(英語版)に投稿したところ、掲載されたことから、その後も毎年中国人の富豪ランキングを発表。2004年から世界各国の富豪を加えた。

 香港からは60人、台湾は34人だった。3位はインドの111人で、ドイツと英国がそれぞれ82人で4位。全体の4分の1以上を中国人ビリオネアが占めている。今年のランキングで際立ったのが中国人の躍進。昨年、99人が新たに「10億ドルクラブ」に名を連ねたが、このうち90人が中国人だった。

 世界最大の富豪はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏で資産は約800億ドル。次に資産が約680億ドルのバークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット会長、同約640億ドルとスペインのアパレルメーカー「ザラ」創業者のアマンシオ・オルテガ氏が続いた。

 中華圏最大の富豪は王健林・大連万達集団(ワンダ・グループ)会長で、総資産は約260億ドル。王会長は2月27日、仏小売大手オーシャンと共同で33億ドルを出資して、パリ郊外に大型複合施設を建設すると発表し話題になった。これは、中国企業が同国で手掛ける最大規模の建設事業となる。王会長の世界ランクは21位。

 昨年まで中国系富豪ではナンバー1だった李嘉誠・長江グループ会長は世界同時株安などの影響もあり、総資産が前年比約22%減で、世界23位だった。香港の不動産デベロッパー、李兆基・恒基兆業グループ会長は27位、馬雲・アリババグループ会長は36位など上位100人のうち、中国系富豪は8人が入った。

 都市別では、北京、ニューヨークに次いで、モスクワが66人で3位、4位は50人の上海とロンドンが入った。東京は26人で15位だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト