国際情報

北京の新空港と人民日報ビルの「形状」をめぐって大議論

建設中の北京の新空港と人民日報ビル

 いま、中国のネットはとある「大問題」で大揺れだ。現地の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏が報告する。

 * * *
 いまだ航空機の離発着数が拡大を続ける中国の首都北京で、市内で二番目となる国際空港の建設が進められている。経済が曲がり角を迎えたとはいえ、いまだ中国が世界経済のなかで大きなポジションを占めていることを象徴する可能な出来事で、中国人のプライドを満たしてくれる話である。

 ところがいま中国では、この2019年完成予定の新空港建設をめぐってネット市民を中心に侃々諤々の議論が巻き起こっているというのだ。

 原因は、なにか。それは斬新過ぎる設計にあった。

「形が卑猥だとして強い批判の的になっているのです」

 と語るのは北京の夕刊紙記者だ。

「新しい空港の設計は曲線を多用した個性的な建築物であると以前から評判でしたが、完成予想図が公表され、それを上からとらえた図を人々が目にすると、たちまちネットで大きな話題となったのです。理由は、『女性器にしか見えない』というとんでもないものでした」

 実際、角度によっては見えなくもないといった程度だが、この話はたちまち建設中の人民日報のビルの問題と相まって拡大していったという。

「人民日報のビルは外壁に金が多用されたことで、人々から批判の的になっていたのですが、この空港の建設に絡んで新たな批判が持ち上がったのです。それは見る角度によって男性器に見えるというものでした。そして、人民日報と空港はそれぞれ男性器と女性器を模して造られているという妙な噂になって広がっていったのです」

 19日付の香港『東方日報』もこの問題を取り上げている。

 興味深いのは、第二の国際空港の設計を請け負っていたのが、日本の新国立競技場で話題の中心となったザハ・ハディット氏であったということだ。

 ネットのなかには「中国の官僚の女好きが反映された建築物」や「中国の風水が“性”によって破壊された」といった書き込みも多くでているという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン