藤田元司監督が就任した1989年、川相昌弘がショートのポジションを奪う。当初は勝呂がレギュラーの最右翼と思われたが、守備の確実性に加え、バントという武器を持った川相が抜擢された。その後、1999年に二岡智宏が入団するまで10年間にわたり、巨人のショートを死守する。
その間も、巨人は逆指名で川中基嗣を獲ったり、マリアーノ・ダンカンにショートを守らせたりしたこともあった。それでも、FAなど外様選手を中心に形成された大型打線のなかで、川相は貴重なつなぎ役として存在感を発揮した。
その後、二岡が後を継ぎ、2008年から現在まで坂本勇人が守り、いずれも巨人の顔となっている。FAなどで外様が増えても、巨人のショートは常に生え抜きが死守。並み居る強敵たちを抑えてレギュラーになるからこそ、巨人のショートは球界を代表する人材が生まれ、ファンからの人気を集める存在になっているようだ。