2014年9月、小学4年生の男児に指示して母親の下着を脅し取った北海道の男(58才)、2015年10月、マンション自室の床に穴を開け、階下の女性にわいせつな行為をしようと思った会社員(51才)など、昨今の三面記事を飾った、眉をひそめたくなるような記事。
上記のようなトンデモ行動を起こしがちな「50オトコ」だが、それがこの年代特有の病気からきている場合も。中年男性で不調を訴えて受診する男性のうち、8割に更年期障害の症状が出ていると語るのは、田中病院(三重)の田中優子院長だ。
「女性だと50才前後で更年期障害が始まりますが、男性は早い人で40才頃から発症します。原因はテストステロンという男性ホルモンの低下。女性は閉経がありわかりやすいのですが、男性にはそれがない。発見が見落とされがちなのです」(田中さん。以下「」内同)
うつ症状になったりやる気がなくなるほか、イライラする、八つ当たりする、がまんができない、忍耐力がなくなるといった症状が。身体的には勃起障害が起こるほか、動悸やのぼせの症状が出てくるという。単にストレスと決め込まず、病院でテストステロンの数値を計測してもらうのがよいと田中さん。正常値以下ならば運動や栄養、サプリメント、漢方、そしてホルモン補充療法などの改善方法がある。
「うつ病だと思い違いをする人も多く、なかには精神科で治療して1か月たっても改善しないという人も。テストステロンの数値を測ってきちんと治療したことで、4か月ほどで症状が改善した人もいます」
前述のような症状が出たら受診を考えたい。
※女性セブン2016年7月7日号