国内

世界遺産厳島神社、日没後の一瞬の奇跡のような光景

夕日が大鳥居を照らす厳島神社の奇跡の一瞬

 世界遺産登録20周年の嚴島神社に参拝する人びとは、対岸からのフェリーや広島市内、広島港からの定期船を利用する。平安の昔から行われてきた“海からの参拝”。大鳥居が立つ海を夕日が照らし、日没後のほんの一瞬、奇跡のような光景が眼前に広がった。

 嚴島神社と同じ年に世界遺産に登録された原爆ドームと宮島を結ぶ『世界遺産航路』定期船に乗船した。船に揺られること40分ほどで、海上に朱塗りの大鳥居が見えてきた。

 飛鳥時代に社殿が創建されたと伝えられている嚴島神社。社殿が現在のような規模になったのは平安時代。御本社本殿は1571年に毛利元就によって建て替えられた。背後の原始林の濃い緑と、海に張り出すように建築された社殿の朱色がそれぞれを引き立てあう。

 正式な海からの参拝は、船で鳥居をくぐり社殿にいたるが、現在は宮島桟橋から上陸し、徒歩で参拝に向かう。ちなみに、宮島桟橋を出航、大鳥居をくぐって再び桟橋に戻る屋形船もある。潮位により運航スケジュールが決まり、欠航する日も。予定はホームページなどで確認をしよう。

「短い旅ですが、平安絵巻の登場人物のような優雅な気分と別世界感を味わえるのも宮島の魅力ではないでしょうか」と、宮島観光協会の齋藤直樹さん。

 また、広島名物『もみじ饅頭』発祥の地は宮島だ。明治時代に宮島の和菓子職人が考案したとされる紅葉形焼饅頭が『もみじ饅頭』の原形。こし餡がベーシックだが、カレーあんなど“びっくり系”も観光客に人気だ。

 さらに、宮島で見たいのは野生の鹿。多く生息しているが、市街地にすみ着いてしまう例も増えてきている。現在はえさやりを禁止し、野生に戻す活動を行っている。

 宮島は温泉旅館が多いから、お一人様は泊まりにくい…と思っている人に朗報! ここ数年、シングルルームを新設する旅館が増えている。

※女性セブン2016年8月11日号

関連キーワード

トピックス

カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
《盗まれた約1000万円の“純金茶碗”は見つかったが…》オモテの世界では売買できない盗難品を扱う「盗品マーケット」の実態
《盗まれた約1000万円の“純金茶碗”は見つかったが…》オモテの世界では売買できない盗難品を扱う「盗品マーケット」の実態
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン