■リップクリームを塗るシーンに、変な声が出た
──大塚さんもフィギュアスケートにかなり詳しくなられたのでしょうか?
大塚:監督からしたらまだまだでしょうが、それなりに勉強しました。ただ、この作品にはフィギュアスケートの要素以外にも、自分の感覚にないものがたくさん出てくるという意味で、プロデューサーとしても新しい経験をさせてもらっています。
──自分の感覚にないものがたくさん出てくる、とは具体的にどういうことでしょうか。
大塚:これまで女の子がヒロインのアニメが基本だったので、物語の中心が男子だけ、というのがまず初めてなんです。さらにやっぱりヴィクトルの言動、それに対する勇利の反応が、僕の感覚にはないものなんですね。例えばヴィクトルが勇利にリップクリームを塗るシーン。あれを見て僕は変な声が出たんですが(笑)、ファンには受け入れられている。
また第二弾PVのラストには、ヴィクトルがキスするんじゃないかくらいの距離で勇利の唇を触っているカットがあって、僕は最初、そのカットは入れない方がいいと思いました。視聴者の幅を狭めてしまうのではないかと思ったから。ところが女性スタッフが強く「入れてください!」と言う。結果的に、テレ朝の夏祭りで行ったイベントではそのカットで歓声が上がっていました。
──大塚さんにとってもチャレンジングな作品ということになりますね。
大塚:そうですね。プロデューサーなので作品作りでは、最終的に自分の感覚で物事を判断することが多いのですが、この作品は違うんです。僕にはない感覚、知らないものが、監督と久保さんから次々とぶっ込まれていくことで見る人の想像を超えていく作品が生まれていく、その様を目の当たりにしているというか。僕はプロデューサーでクリエーターとは違いますが貴重な経験の連続で、二人に強制的に脳みそを作り変えられているような感覚になる時があります。
──グランプリシリーズも終盤です。ファイナルへ向けての意気込みを聞かせてください。
大塚:勇利がシーズンをどう締めくくるか。勇利とヴィクトルが二人の挑戦をどう終えるのか。ユリオも頑張ります。フィギュアスケートに賭ける選手たちのドラマに、ぜひ注目していただきたいですね。配信も行っていますし、Blu-ray&DVDの発売も決定しています(12月30日予定)。テレビ放送をご覧になっていない方にも、今後見ていただけたら嬉しいですね。
テレビ放送:テレビ朝日にて毎週水曜深夜2時21分放送中!
公式HP:http://yurionice.com/#top
Twitter:@yurionice_PR