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高血圧予防、階段を上るより下る方がいい理由

上るのがいい? 下るのがいい?

 日頃から階段を使って、運動不足解消や高血圧の予防を心がけている人は多いだろう。しかし、やり方によっては血圧を上げかねない。イシハラクリニック院長・石原結實医師が解説する。

「ゆっくりと上るなら高血圧予防にいいのですが、職場などではつい急いで階段を駆け上がりがちで、血圧を急上昇させます」

 京都大学名誉教授の万井正人博士らが報告した「階段運動が血圧、脈拍に及ぼす影響」という研究によれば、やや早歩きの毎分70歩のスピードで、3分間階段を上り続けると平均で収縮期(上)の血圧で平均80mmHg上昇し、210mmHgに達する人もいたという。個人差はあるだろうが、階段を上ることが血圧にいかに大きな影響を与えるかがわかる。

 それでも、階段を有効に利用する方法があるというのは、東京女子医大教授・渡辺尚彦医師だ。

「階段は下るだけにしましょう。実は、上りも下りも運動の効果はほぼ同じ。それなら血圧が上がるリスクのある上りは避け、下りだけ使うほうが安心です」

※週刊ポスト2016年12月16日号

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