3つ目の理由は、タレントたちのサバイバル。年末特番はその年にブレイクしたタレントを「今年の顔」として集める傾向がありますが、それが最後のオファーになってしまう危険性が高く、「このままではマズイ」と危機感を抱いて収録に臨んでいるのです。
特に芸人たちは「一発屋」扱いされないために必死。人気のきっかけになったネタに加え、新たなギャグを披露したり、キャラを微妙に変えたりして、新年のオファーにつなげようと奮闘しているのです。そんな様子が見られそうなのが、『2016年の人気芸人が大集合!帰れま10史上最大の挑戦! 朝・昼・夜 3軒連続帰れまトライアスロン!』(テレビ朝日系、28日放送)。彼らにとって勝負どころであり、過酷な企画だからこそ、芸人としてのスキルが引き出されるでしょう。
4つ目の理由は、年間視聴率争い。前述したように、年末特番は放送時間が長く4~5時間に渡るものも多いため、裏番組に負けたときのダメージは大きなものがあります。特に視聴率の首位争いをしている局の気合は相当なもの。「絶対に逃げ切る」「最後まであきらめない」と意地を見せ合うだけに、現在視聴率ワンツーの日本テレビとテレビ朝日の特番は要注目です。
ちなみに、年始特番の大半は年内に収録されるため、ある番組のプロデューサーは、「タレントもスタッフも、本当の意味で新年のムードはない」「年末特番は本当のお祭り騒ぎで、腹を抱えて笑いながら年を越せる」と本音を漏らしていました。