「おブスハンター」として知られるファッションプロデューサーの植松晃士氏。普段はファッションや振る舞いについて様々な知恵を教えてくれるが、今回は「女性の生き方」についての見解を。
* * *
皆さま、ご機嫌よう! 年末年始、慌ただしくも充実した日々をお過ごしのことと存じます。忘年会、新年会と会食の機会も多いのでは?
私もご多分にもれず、忙しい社交の日々を送っておりますが、最近、気づいたことがあるんです。それは、女性は年齢を重ねるほどに、(マインドが)大人から女子高生に戻っていくということ。
私のお友達には、ご年配のご婦人が多いのですが、どういう会に出席しても、話題の中心はほぼ、その日欠席しているかたについて、です。
いない人の噂話をするのは決して上品とはいえませんが、いつも感心するのは、その内容が常に、“悪口すれすれ、ぎりぎりで悪意回避”なこと。その距離感というか自制心に、大人ならではの洗練を感じています。
そしてもうひとつ驚いてしまうのは、いない人の噂話をしている皆さんの瞳が、女子高生のようにキラッキラに輝いていること。ものすごく好意的に捉えるならば、女性は何才になっても、少女のような心を失うことはないんですね。
そんな様子を拝見するにつけ、少女のような心に似つかわしい、若々しい外見を保っていただきたいと願う今日この頃です。勘違いしてほしくないのは、私がいう若々しい外見というのは、極端な若づくりをしていたり、トレンドアイテムで飾り立てるといった単純なことではありません。
時代の空気やトレンドの香りをほのかに感じさせつつ、年齢相応にファッションやメイクを楽しんでいる。その心意気や姿勢が、外見に表れていたら素敵だなと思うのです。
5年前と今のご自身のおしゃれを比べてみてください。もし毎シーズン、お洋服を買っているにもかかわらず、テイストが変わらない。つまり印象が変わっていないとしたら、それはとてももったいないこと。