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「優しい」「冷たい」、「マメ」「大ざっぱ」 どっちが長生き?

性格次第で長生きは可能?

“真面目な人が長生き”という因果関係を明らかにしたのは2011年に米国で発表された「長寿プロジェクト(The Longevity Project)」だ。

 スタンフォード大学の心理学者ルイス・ターマン教授が1921年、10歳前後の児童1528人を対象に調査を開始。その後、1980年代になってカリフォルニア大学の長寿学者ハワード・フリードマン教授が引き継ぎ、「性格」と「寿命」の因果関係を80年にわたって追跡する大規模調査に結実したのだ。

 では、実際に「長生きする性格」になるためにはどうしたらいいのか。精神科医で岡田クリニック院長の岡田尊司氏は、夫婦関係を良好に保てるよう努力することが、長生きにつながる可能性を強調する。

「夫婦同士が相手の〈安全基地〉と思えるような関係を維持できれば長寿によい循環になる。でも退職後に毎日顔を合わせるようになると、互いのアラ探しになることも少なくない。そうならないために、まずは自分から相手の安全基地であろうと努力をする。つまり、これまで以上に優しく接することです」

 とはいえ高齢男性にとっては、今さら何をどうして優しくすればよいのか。

「女性は言葉を大切にしますから、さりげない感謝の言葉をマメに伝えることです。多少役者になってオーバーに聞こえるぐらいに気持ちを表現すると、相手にはちょうどよく届きます。

 性生活についても、ある程度活発な方が、やはり愛情が伝わりやすいのは事実です。でも無理にやっても苦痛なだけという夫婦も少なくありません。

 そういう場合は、肩を揉んだり買い物帰りに手をつないだりというちょっとしたスキンシップだけでもいい。自分から積極的に働きかけないと、奥さんに自分を安定させる“居場所”になってもらうことはできません」(岡田氏)

「長生きする性格」をつくる秘訣が身近な家族との安定した関係ならば、自分からできる努力は少なくない。

※週刊ポスト2017年2月24日号

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