ビジネス

地味にスゴイ日立 GEやシーメンスに割り込み3強時代形成

東芝やシャープの不振とは対照的(日立HPより)

 巨大コングロマリット「日立グループ」。東芝やシャープの不振とは対照的に、いまや米GE、独シーメンスら「世界の巨人」と肩を並べようとしている。

 日立グループの2015年度(2016年3月期)の売上高は10兆343億円、純利益2947億円、総従業員数33万5244人は総合電機業界で最大規模と、その安定感は際立っている。“地味にスゴイ”といわれるこの巨大企業はどこに向かおうとしているのか。

 日立が目指すのは「情報・通信技術を活用した社会インフラのメーンプレーヤーである」というのは、同社OBで技術コンサルタントの湯之上隆氏だ。

「日立はリーマン・ショックまではモノづくりにこだわっていましたが、今や汎用AI(人工知能)を使った世界的なコンサルティングビジネスに脱皮しようとしています。

 汎用AIとは大量のビッグデータを基に人工知能が自ら学ぶ技術であり、その応用範囲は極めて広い。工場や物流、サービス業における作業効率の向上から店舗の売り上げアップに至るまで、あらゆる生産性の向上につながる。その実用化に世界で初めて成功したのがほかでもない、日立なのです。

 汎用AIは米IBMも注力していますが、性能的には見劣りするため、日立が世界をリードしているのは間違いない」

 世界展開を見据えるのはAIだけではない。電力分野では2015年にスイスの重電大手・ABBと合弁会社を設立し、送配電システムを強化。鉄道分野でも2015年にイタリアの鉄道メーカー・フィンメカニカを2500億円規模で買収し、鉄道事業において、加ボンバルディア、独シーメンス、仏アルストムの世界3強に割って入る勢いだ。

 ましてその技術力は、スマートフォンで発火騒動が相次ぎ、トップが逮捕されるなど不祥事続きの韓国サムスン、あるいはiPhone頼みの米アップルなどにも引けは取らない。スマホで事業拡大した両企業と違い、日立には「一つの製品」に依存しない総合力がある。

関連キーワード

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン