国内

教科書検定での「郷土愛不足認定」にパン屋会長が怒りの反論

検定を受けた教科書(写真:時事通信フォト)

 文部科学省が3月24日に公表した小学校の道徳教科書の検定結果が、思わぬ波紋を広げている。道徳は来年4月より教科外活動から正式な教科となり、初めて教科書が導入されることになった。ところがその教科書検定をめぐり、文科省から教科書会社に“ダメ出し”が続出した。

 その根拠になったのが学習指導要領だ。「感謝」や「礼儀」、「家族愛」など19~22の指導内容項目が示され、全てを教科書内に盛り込むことが求められたことがネックになっているという。

 検定対象の教科書は8社作成の計66冊。うち1社の担当者が困惑気味に語る。

「文科省からは“お宅の教科書は●●という項目を満たしていない”という指摘が入るのですが、明確に“どの部分を変えろ”とは指示しないんです。別の教科書会社は、『感謝』の項目にある“高齢者に尊敬と感謝の気持ちを持って接する”という点が足りないと指摘され、〈消防団のおじさん〉という表記を〈おじいさん〉に変更したところ通ったようです。忖度するしかないから、極めてやりづらかった」

 なかでも混乱を招いたのは「国や郷土を愛する態度」の項目だ。ある教科書会社は、この点が不足しているという指摘を受け、〈パン屋〉という記述を〈和菓子屋〉へと変更し、通過した。これでは「『パン屋は郷土愛不足』と文科省が認めた」と取られても仕方がない。

 これに猛然と反論するのは、全国の中小の製パン業者で構成される「全日本パン協同組合連合会」会長の西川隆雄氏である。

関連キーワード

トピックス

大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
かつて問題になったジュキヤのYouTube(同氏チャンネルより。現在は削除)
《チャンネル全削除》登録者250万人のYouTuber・ジュキヤ、女児へのわいせつ表現など「性暴力をコンテンツ化」にGoogle日本法人が行なっていた「事前警告」
NEWSポストセブン
主演映画『碁盤斬り』で時代劇に挑戦
【主演映画『碁盤斬り』で武士役】草なぎ剛、“笠”が似合うと自画自賛「江戸時代に生まれていたら、もっと人気が出たんじゃないかな」
女性セブン
水卜麻美アナ
日テレ・水卜麻美アナ、ごぼう抜きの超スピード出世でも防げないフリー転身 年収2億円超えは確実、俳優夫とのすれ違いを回避できるメリットも
NEWSポストセブン
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜の罪で親類の女性が起訴された
「ペンをしっかり握って!」遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜……親戚の女がブラジルメディアインタビューに「私はモンスターではない」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン