「学校給食でパンが出るようになったのは60年以上も前のこと。パン屋は戦後の学校給食と子供たちを支えてきた。それなのに“パン屋だと郷土愛が不足している”なんてあんまりです。“給食の元締め”である文科省のこんな仕打ちを放置はできません。近く文科省に抗議に行くつもりです!」
実際に教科書の内容を審査したのは文科大臣の諮問機関である教科書用図書検定調査審議会。同委員の1人が匿名を条件にこう話す。
「たしかに指摘が細かすぎたかもしれない。小学校の道徳検定は今回が初めてだったため、各委員が気負い過ぎた面があった。言葉や表現の吟味を厳密にやったが、過度な“愛国教育”を目指したものではない」
文科省に理由を訊ねたが、「修正は教科書会社の判断」と回答するだけだった。米騒動ならぬ“パン騒動”勃発だ。
※週刊ポスト2017年4月14日号