1991年公開のアニメーションを実写化し、すでに『アナと雪の女王』超えの呼び名も高い『美女と野獣』。観客動員数は新記録を打ち立てんばかりで、まさに社会現象となっている。あの『アナ雪』を超える勢いの『美女と野獣』。大ヒットの理由を、映画ソムリエの東紗友美さんはこう語る。
「内容はアニメーションとほぼ同じですが、上映時間が約50分も長い分、野獣とベルが心を通わせていく心情など、1つ1つのシーンがていねいに描かれています。ベルに求婚するいばりんぼうのガストンは、実は従軍していたとか、野獣のお母さんが亡くなったことも今回初めて明かされました。アニメーションのファンが、“このシーンには、こんな意味があったのか!”と今作を見て初めて理解できることも多いのです」(東さん)
傑作と呼び声高いアニメーションから更に進化した同作、1度といわず、何度も劇場に足を運びたい。ここではハマる6つのポイントを紹介する。
【1】主演のエマ・ワトソン(27才) は『ラ・ラ・ランド』を蹴ってオファーを快諾
「ベルはディズニーヒロインの中でいちばん、自分に近い」というエマ。子供の頃から、全ての曲を何も見ないで歌えるほど、同作のファンだったという。今年、アカデミー賞最多6部門を受賞した『ラ・ラ・ランド』のヒロインのオファーを同作のために断り、乗馬やダンスシーンのため、3か月以上ロンドンで訓練して臨んだ。
【2】アニメーションにないエピソードが明かされる
「王子が野獣になった理由は、アニメーションでは15秒程度で簡単に説明されていましたが、今作では冒頭の舞踏会シーンで迫力たっぷりに描かれています」(東さん)。
ベルの母親が伝染病で亡くなったことも明らかになり、時代背景がうかがえる。
【3】ボールルーム、城、町…豪華な舞台は全てがセット
ベルが暮らす村、野獣の城、ボールルームなど27種類ものセットが、1000人以上のスタッフによって、手作業で建てられた。ベルと野獣が踊る城のボールルームは人工大理石のフロアに10点もの豪華なシャンデリアが設置された。