高血圧患者に限らず、酒と薬の組み合わせは基本的に避けるべきだ。アルコールが胃粘膜を傷つけ、飲みすぎれば中枢神経の働きが抑制され記憶障害が起きる可能性もある。
「睡眠薬や催眠鎮静成分を含む風邪薬を飲むとその作用が強くなるので、薬を飲む日は飲酒を避けるべきです」(同前)
脂質異常症治療薬(プロブコール)の添付文書には「高脂肪食」と一緒に摂取することに注意すべきとある。この薬を投与しているアカゲザルに高脂質・高コレステロール食を摂らせたところ、死亡する実験結果が出たという。薬の効果を過信して食生活管理を疎かにすべきではないということが示唆されている。
日常飲む薬も危険なものに変えてしまう「飲み合わせ」。その情報をよく知ることが、リスクを遠ざける何よりの近道になる。
※週刊ポスト2017年5月26日号