「信長が周到な作戦に基づいて勝利を収めたという従来説は、後世になって信長を“ヒーロー扱い”するための創作と今では考えられています。『信長公記』などの記述を細かく検証すると、信長は目の前にいるのが戦闘に疲弊した軍勢と勘違いして攻撃を仕掛けている。
実際に対峙していたのは休養十分の今川軍だったのですが、たまたま悪天候が重なるなどして今川本陣が動きを取れなくなり、混乱に乗じて義元の首を取れた」
偶然の勝利も勝ちには違いないが、“戦の天才”のイメージとは大きく違う。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号