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朝鮮半島有事で押し寄せる難民27万人がもたらす影響

1989年のボートピープルの比ではない 共同通信社

 北朝鮮のミサイル、核に警戒が強まっているが、有事にそれらよりも破壊力を持つかもしれない脅威が、「難民」だ。東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏が警鐘を鳴らす。

 * * *
 朝鮮半島有事が起きた場合、日本にどれほどの難民が押し寄せるのか。北朝鮮が核開発を名目に核拡散防止条約(NPT)からの脱退を表明した一九九三年、防衛庁(現防衛省)で密かにシミュレーションが行われた。

「K半島事態対処計画」。朝鮮半島有事を想定し、自衛隊がなすべきことを示した指針だ。「指定前秘密」の赤い判が押されたこの秘密文書は、その後の法改正などを反映して修正され、現在も防衛省統合幕僚監部に引き継がれている。

 自衛隊が対処すべき項目として情勢緊迫から紛争発生までに必要な邦人救出、弾道ミサイル対処、米軍支援など十二項目が並ぶ。

「難民対策」の項目をみると、単純な軍事攻撃以上の脅威となることがわかる。シリア難民が欧州に逃れ、各国のEU離脱の動きにまで発展しているのをみても明らかだ。

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