北朝鮮一覧

【北朝鮮】に関するニュースを集めたページです。

住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
北朝鮮の金正恩総書記が警察機関に住民との関係改善を指示 横柄な態度に不満高まる
 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記はこのほど、北朝鮮全土の治安部門と警察機関に対して、重要内部指令を出したことが明らかになった。「内部規律を強化し、住民との関係改善に取り組むようにしなければならない」などと述べて、住民に対して理不尽な要求をしたり、理由もなく権力を行使して人権を無視するような行動を慎むよう指導したという。 北朝鮮では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などで住民らの間で不満が高まっており、党指導部は警察官らが専横な態度で住民に接すれば、国民の反発は加速し反体制運動につながることを恐れているとみられる。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。 北朝鮮は新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するために2020年1月に中韓両国との国境を封鎖し、すべての貿易を停止した。そのため国際的な制裁ですでに弱体化していた経済がさらに大きな打撃を被った。 今年に入ってから鉄道輸送が再開されたものの、中国でのウイルス再流行に伴い、再び閉鎖され、北朝鮮の市民は飢餓状態に陥っているなど、生活苦にあえいでいる。 このようななか、金総書記からの内部指令で、警察を中心とした司法部門に対して、「地域住民との対立を解消し、警察官の態度やサービス内容を抜本的に改善し、警察のイメージを回復させなければならない」などとの通達が発せられた。 この結果、警察の指揮系統も再編され、各地域の警察署は平壌の社会安全省に毎日、住民と接触状況や治安状況などの進捗を報告するよう求められている。 ある住民はRFAに対して、「地域の警察の態度が明らかに変わってきている。以前は住民を見下し、悪態をついたり、殴ったりもしたが、いまはずいぶん優しくなった。それでも、多くの住民はこの傾向がいつまで続くのか懐疑的だ」と話しているという。 また、地方政府関係者はRFAに「政府が警察に住民と優しく接するようにと指示を出すのは初めてではない。以前も中央政府からの指令で、一時的に警察の行動が変わったことがあったが、時間が経つとまた徐々に暴力的になっていった。もし、本当に国民に好感情を抱かせたいのなら、当局は住民に米などの生活に必要不可欠な糧を与えることが緊急の課題であることを認識すべきだ」と指摘しているという。
2022.06.30 07:00
NEWSポストセブン
住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
北朝鮮で発生した「急性腸内性感染症」 浄化不十分な水でのうがいが原因か
 北朝鮮は南西部の黄海南道海州市などで「急性腸内性感染症」が発生していると発表した。新型コロナウイルス感染予防のためのうがいなどが原因ではないかとの指摘が出ている。韓国情報機関の国家情報院は昨年10月、新型コロナウイルスに加えて、北朝鮮で水系感染症が広がっていると国会情報委員会に報告しており、専門家は両者の感染は相互に関連しているとの見方を明らかにしている。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。 北朝鮮の関係者はRFAに対して「政府は新型コロナウイルスの感染予防のため、民間療法による対処法を宣伝している。一例として塩水に柳の葉を入れて煎じたものを飲むことを例に挙げていたが、市民は『そんなやり方で効果があるのか』と疑問視している」と明らかにしている。 韓国の国家情報院によると、北朝鮮では上下水道の施設が整っておらず、腸チフスなど先進国ではまれな病気で、毎年相当数が亡くなっているという。 急性腸内性感染症は通常、汚染された食物や水を摂取することで発症する。下痢や発熱、けいれんなどの症状が出る腸の病気で、腸チフス、赤痢、コレラなどの感染症を指し、放っておくと命にかかわることもある。 北朝鮮当局は新型コロナウイルス対策として塩水でのうがいを推奨している。しかし、ある医療関係者はRFAに対して、「新型コロナウイルス感染予防のため、十分に浄化されていない水でうがいなどすれば、病原菌が体内に入り、腸チフスなどの急性腸内感染症を発症する可能性は否定できない」と指摘している。 韓国政府は先月、新型コロナウイルス感染者の発生を発表した北朝鮮に「防疫協力」を提案したが、北朝鮮当局はこれに応じていない。 金正恩・朝鮮労働党総書記は「急性腸内性感染症が疑われる人を隔離し、感染経路を徹底的に遮断するよう」指示するとともに、金正恩夫妻が自身の常備薬を2回に分けて住民に送ったという。新型コロナウイルスにより防疫が強化されているなか、新たな感染症が広がったことで、住民の不安や不満を鎮めようとの狙いがあるとみられる。
2022.06.26 07:00
NEWSポストセブン
男性も虜になった『愛の不時着』
中年男性が韓国ドラマにハマるワケ 「設定はアホらしくても話に現実味」という魅力
 韓国コンテンツ振興院の試算によると、2021 年の韓国コンテンツ輸出額は 5 年前の倍に相当する115億ドルに達するという驚きの結果になった。韓国コンテンツは今や日本だけではなく、世界中から注目される存在へと成長している。”女性に人気”というイメージが根強くあるが、実は男性でハマってしまう人も少なくないという。老若男女問わず人気が広がる理由は一体どこにあるのか? 韓国コンテンツ惹かれる男性たちの声を取材すると、意外な理由が明らかになった。 55歳の男性は目を輝かせながら「韓国ドラマは、僕の願望を叶えてくれるんです」と話す。「コロナ禍で家にいる時間が増えたのでなんとなく見始めたら、『梨泰院クラス』にハマってしまった。以来延々と韓国ドラマを見続けています。時間がいくらあっても足りないですね。 なんといってもたまらないのは、主人公パク・セロイ(パク・ソジュン)を慕うヒロインのイソ(キム・ダミ)。彼女は頭が切れて仕事が猛烈にできる女性ですが、そんな彼女に『この人(パク・セロイ)を傷つけるやつはみんな潰すと心に誓った』と言われるセロイが、心からうらやましくて仕方ない。見ているだけでも『できる女に愛されたい』という欲求が満たされます(笑)」「恋愛の勉強になる」と話すのは、56歳の男性だ。「60代が目の前に見えてきた今、ふと人生を振り返り寂しくなる瞬間があるけれど、そんな時、人生の糧になってくれるのが韓国ドラマです。 特に恋愛モノは脳内で自分を主人公に置き換え、自分だったらヒロインに対してどこまで優しくなれるのかをシミュレーションして遊んでいます。現実的に使う使わないは別として……いつか訪れるかもしれない恋愛の勉強になる(笑)。 相手に対する敬意や美しい上下関係が描かれているのも韓国ドラマならでは。心に響くセリフも多く、テレビ画面を止めてセリフを携帯のメモに書き留めています。ふとしたときに見返すのも楽しみのひとつです」「女性との会話を楽しむ最低限のマナー」と話す人も。51歳の会社員は、したり顔でこう明かす。「韓国ドラマに個人的にハマっているというよりは、キャバクラやバーでのナンパの“和みトーク”に生かしています。『愛の不時着』も『梨泰院クラス』も、ぼくが見たのは3話まで。でもこれも作戦のうちです。女の子と話すとき、『まだ3話までしか見てない』っていうと、『えー!そこから面白くなっていくのに!』みたいな感じで、相手の話したい欲求がマックスになり、聞き役に徹することができるというわけ。これで結構、モテてますね」コロナ禍によるサブスク普及がきっかけに 韓国エンタメライターの田名部知子氏は、韓国ドラマが女性ファンだけではなく男性ファンからも支持されるようになった理由をこう分析する。「コロナ禍をきっかけに私たちの生活には動画配信のサブスクが欠かせないものになりました。これまで韓国ドラマに興味のなかった男性層も韓国コンテンツに触れる機会が増え、『愛の不時着』をはじめ、『梨泰院クラス』『ヴィンチェンツォ』のような、男の野心や仲間と目的を成し遂げる”お仕事系”作品を通して、”韓国ドラマは女性のもの”というこれまでの偏見が崩れたのでしょう」 俳優の演技力、脚本力、演出力の高さも人気コンテンツとして成長した理由の一つだという。「『愛の不時着』のように、北朝鮮にパラグライダーで不時着したら恋に発展……といったかたちで韓国ラブストーリーの設定は近年ますます壮大化しています。恋した相手は北朝鮮人のほかにも、宇宙人、人魚、ロボット、クローン、神様など、ユニークを超えてアホらしいほどの設定なのに、見ているうちに『え、待って。これ、ありえるかも!!』と、視聴者をその世界へグイグイ引きこんでいくだけの説得力と作品力がある。 要は脚本と演出がよくて、俳優の演技力が高い。一歩間違えると完全にチャチなものになってしまうところを、世界観を丁寧にきちんと作り出している脚本のうまさと、ディテールにこだわり、サブキャストたちにも生き生きと生命力を与える演出が素晴らしい。高いレベルの世界観が完成されています」(田名部氏) 7月7日からは『梨泰院クラス』を日本バージョンにリメイクした『六本木クラス』(テレビ朝日系)が始まるが……田名部氏はこう懸念する。「苦笑作で終わるか、『梨泰院クラス』とはまた別ものの良作、大作として後世に残るか。日本ドラマの今後がかかっているといえるでしょう。女性視聴者だけではなく、韓国コンテンツの摂取により目の肥えた男性視聴者たちをも納得させることができるのか、注目ですね」
2022.06.24 16:00
NEWSポストセブン
北朝鮮史上初の女性外相となった崔善姫氏(写真/共同通信社)
北朝鮮が初の女性外相・崔善姫氏を登用 対米強硬の姿勢加速、対日警戒も強化か
 北朝鮮の人事刷新で、極東情勢が揺れている。金正恩総書記率いる朝鮮労働党は、6月8~10日に開催された中央委員会総会で、崔善姫第一外務次官を外相に任命した。韓国統一省によると、崔氏は57歳。2018年と2019年の米朝首脳会談で実務の中心を担った米国通で、北朝鮮史上初の女性外相となった。「海外留学経験もあり、英語と中国語を自在に操る才女です。崔永林元首相の養女とされており、過去には金正恩の英語の家庭教師をしていたという情報もあります。 2007年に通訳として同席した6か国会議で、当時の外務次官(金桂冠)の隣で大あくびをする姿が報じられており、あまりに尊大な態度から権力者の令嬢ではないかという見方は当時からありました。なお崔氏の前任の外相・李善権氏は対韓国政策を担う党統一戦線部長に就きました」(在韓ジャーナリスト) この人事について、北朝鮮による米国との対話再開の布石と見る報道もあったが、「現実は逆だろう」と話すのは、半島情勢に精通する大韓金融新聞東京支局長の金賢氏だ。「崔氏の登用で、むしろ対米強硬の姿勢が加速すると見られています。前任の李氏は軍人出身で外交手腕に乏しく、米国をうまく揺さぶることができなかった。今後は対米外交に精通する崔氏を通じて、妥協なき強硬姿勢を正しく伝えていくつもりだとされているのです」 そう話す金氏は、崔氏の背後に北朝鮮の“女帝”の影を見る。金正恩氏の妹・金与正労働党副部長である。「与正氏と崔氏は非常に密な関係だとされています。崔氏は2021年9月に国務委員を解任され、一度は政府中枢から退きましたが、その間は与正氏と行動を共にしていたと言われていた。与正氏は対米強硬派で知られており、今後の崔氏の外交政策には与正氏の意向も深く関わってくるでしょう」(同前) 6月6日に米軍と韓国軍が地対地ミサイル8発を日本海へ発射したと発表。前日に北朝鮮が日本海に向けて短距離弾道ミサイル計8発を発射したことへの対抗措置で、極東情勢の緊張は高まる一方だ。「与正氏は4月、仮に韓国から自国への先制攻撃があれば核で反撃するという談話を出しています。日本でも先制攻撃をその本質とする敵基地攻撃能力の保持が議論されていますが、与正氏の談話は“日本に対しても同じ姿勢で臨む”というメッセージも込められているはずです。 昨今、米国の核戦力で国土を守る『拡大抑止』の確保に向けて日米が一層接近しており、金与正―崔善姫ラインは日本に対しても警戒を強めているでしょう」(同前) 奇しくも崔氏の外相就任が発表された直後、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で日米韓の防衛相が会談し、対北朝鮮協力を確認した。 2人の猛女が睨み付けるなか、日本の外交は新たな局面を迎えている。※週刊ポスト2022年7月1日号
2022.06.20 19:00
週刊ポスト
住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
北朝鮮の地方農村部で深刻な医薬品不足 鹿の血の乾燥粉末も高額取引される
 北朝鮮では新型コロナウイルスの感染が、中国からワクチンや薬品などが提供され、一段落ついたと伝えられるが、これらの医薬品のほとんどは首都・平壌で使われており、地方の農村部では依然として薬不足などで深刻な状態が続いている。このため、地方では鹿の血を乾燥した粉末や他の漢方薬などを用いているという。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は「6月初旬の朝鮮労働党政治局会議で、新型コロナウイルスの感染状況は全国的に制御・改善されていると発表された」と報じている。 しかし、地方の人々は満足な治療は受けられていないのが実態だ。北西部の平安北道の住民は「平壌と地方では大きな差があり人々は本当に不満を抱いている。国家非常防疫司令部が集中審議を行い、緊急事態に備え備蓄している医薬品を迅速に配布すると通知したことで期待は大きかったが、その医薬品は平壌の人々や軍に配られ大変失望した」と語っているという。 鴨緑江を挟んで中国と国境を接する新義州市では風邪薬として使われる漢方薬が置いてある薬局もあるが、郡レベルの薬局は完全に空っぽだ。薬局は政府の命令で、24時間営業を強制させられているが、肝心の薬がないのに、販売員や警備員が昼夜を問わず薬局に居座っているだけになっている。 北東部の咸鏡北道・崇仁市では、高熱と咳を訴える患者がいても薬がないので、闇市で鹿の血のようなものに頼るしかない状況だ。同市の住民はRFAに対して、「闇市で取引される鹿の血の乾燥血粉は、小さな瓶でも5000ウォンという高値で売られている。また、アスピリンやアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤の偽造品も増えている」と語っている。
2022.06.13 07:00
NEWSポストセブン
東京選挙区で自民党から出馬予定の元おニャン子クラブの生稲晃子氏(時事通信フォト)
参院選東京選挙区自民候補 生稲晃子氏おニャン子旋風の一方で朝日健太郎氏は苦戦か
 参院選挙(6月22日公示、7月10日投開票見込み)に向けて各候補が動き出した。近年にない大激戦が予想される東京選挙区(定数6)の“台風の目”になっているのが自民党から出馬する元おニャン子クラブの生稲晃子氏だ。 出身地の東京・小金井市で開いた「励ます会」(6月3日)にはおニャン子時代のメンバーだった演歌歌手・城之内早苗ら強力な“応援団”の存在を見せつけ、連日、都内で街頭に立つ。 さる6月5日の午前9時半には、池袋駅の西口に立った。「女性が働きやすい環境づくり」を公約に掲げる彼女が演説で切りだしたのは意外にも拉致問題だった。 芸能界にいた頃、北朝鮮を訪問した際にパスポートを取り上げられた時の不安に触れながら、「家を出ていった子供が夕方になっても帰ってこない、どこに行ったか分からない。それが北朝鮮の拉致だったら、考えただけでも恐ろしい。それは許されるものではありません」 と訴えた。 実は、この日は自民党青年局が「拉致問題を絶対に風化させない」全国一斉街頭演説を展開し、生稲氏も参加したのだ。 日曜の朝、まだ大型店舗が開いていない時間帯とあって周囲には人はまばら。生稲氏は演説が終わると駆け寄ってきた2~3人と握手を交わして急いで車に乗り込んだ。池袋の後、八王子、武蔵小金井、府中、立川など6か所で街頭演説するハードスケジュールだった。自民党都連幹部はこう太鼓判を押す。「生稲は演説が聞きやすいね。今井絵理子よりうまい。政府の働き方改革実現会議の有識者委員を務めただけあって、考え方もしっかりしている。ひょっとすると前回参院選で丸川珠代が獲得した114万票を超えるのではないか」 一方、生稲人気が高まるほど、苦戦を強いられるのがもう一人の自民党候補で元ビーチバレー選手の朝日健太郎氏だ。前々回の2016年参院選で初当選し、2期目に挑む。 自民党内では、生稲氏を最大派閥の安倍派が応援し、朝日氏を二階派や石破派、菅グループが応援している。朝日氏の選対関係者は危機感いっぱいだ。「生稲さんに票を食われて非常に厳しい情勢です。『自民党の朝日をよろしく』と訴えてはいるが、なにせ自民党支持者には朝日新聞嫌いが多いからどこまで響いているのか掴みにくい」 というボヤキまで聞かれる。カギを握る小池都知事の動き「女の戦い」も注目点だ。 東京選挙区は生稲氏をはじめ、前々回112万票でトップ当選した立憲民主党の蓮舫氏、公明党現職の竹谷とし子氏、さらに日本維新の会の「美魔女」こと海老沢由紀氏(大阪市議)、都民ファーストの会からは小池百合子・東京都知事の元秘書で都議の荒木千陽氏ら有力な女性候補がひしめく。そこに共産党現職の山添拓氏、朝日氏がからみ、さらに、れいわ新選組代表の山本太郎氏、『五体不満足』の作家・乙武洋匡氏らの有力候補が出馬表明して大乱戦になっている。野上氏は東京選挙区の情勢をこう分析する。「生稲氏はタレント時代の知名度に加えて今回引退する安倍派の参院議員の支持組織も引き継いでおり、トップ当選の勢いです。それに続いて公明の竹谷氏、立憲の蓮舫氏、共産の山添氏までが当選圏内。残り2議席をめぐって自民党の朝日氏、れいわの山本氏、都民ファーストの荒木氏、維新の海老沢氏の4人が横一線に並び、サバイバルゲームの様相です」 カギを握るのは小池都知事の動きだという。「女性議員を増やすのは時代の要請で、有権者もそれを感じている。キーマンは女性政治家の代表ともいえる小池都知事が前面に出て票を掘り起こせば荒木氏を当選圏内に押し上げ、朝日氏や山本氏が涙をのむことになる」(政治ジャーナリスト・野上忠興氏)※週刊ポスト2022年6月24日号【訂正】各選挙区予測の図において、政治ジャーナリスト・野上忠興氏は富山選挙区について自民党と予測していましたが、誤って立憲民主党と掲載していたため、訂正しました。
2022.06.10 07:00
週刊ポスト
住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
北朝鮮 国境警備の兵士らに中国製ワクチン接種開始の一方で偽薬品出回る
 北朝鮮では新型コロナウイルス感染によるとみられる高熱患者が300万人を超えるなか、非常事態に対処するため結成された「国家非常事態検疫司令部」が、中国政府の協力を得て、中国が製造した「シノバック」製のワクチンを入手。金正恩朝鮮労働党総書記の指示により、最初にワクチンを接種したのは中朝国境を警備する第31国境警備局第1旅団だったことが分かった。 北朝鮮では人口が最も多い首都・平壌がロックダウンとなり、市民はワクチン接種を待っているが、やはり優先されたのは軍だった。米政府系報道機関「ボイス・オフ・アメリカ(VOA)」が報じた。 感染が急速に拡大するなか、北朝鮮政府は中国政府に緊急支援を要請。その後、国家緊急検疫司令部の代表団が、中国に派遣され、シノバック製のワクチンの供与を受けたという。 平壌の情報関係者はVOAに対して、中国からのワクチンは船で運ばれ、中国との国境地帯で軍務についている国境警備局のパトロール隊と国境に駐留する兵士が最初に接種を受けた。また、同時に同司令部メンバーにも接種されたという。 ワクチンは北朝鮮に無償で提供された可能性が高いが、約2600万人の国民全体に行きわたるにはかなりの時間が必要とみられる。 北朝鮮では、初期段階での感染者は4月の軍事パレードに参加した軍人が主だったため、軍医が中心になって、軍人へのワクチン接種が優先されている。 このため、市民は発熱しても市販の薬を買って服用している状態だが、薬が品薄状態でなかなか手に入らないという。ある関係者はこう語る。「時々、薬剤師や売人が風邪薬を売っていますが、そのほとんどは偽物。咸鏡北道の清津市では高熱を出した患者が平壌製薬工場で製造されたとする風邪薬を飲んでいたが死亡した。中国で製造された風邪薬はほとんどなくなり、偽造薬が製造されているようだ」 ある病院関係者は「新型コロナウイルスの患者が急増するにつれ、病院はすぐに手いっぱいになっている。症状を緩和するための薬も枯渇しているので、状況は厳しくなる一方だ」と語っている。
2022.06.01 07:00
NEWSポストセブン
住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
感染拡大続く北朝鮮 脆弱な医療体制で高齢者、妊婦、児童らにしわ寄せ
 新型コロナウイルス感染者が急増する北朝鮮の首都・平壌市では、医療従事者が不足しているため、医学生が動員されていることが明らかになった。しかし、医療技術が未熟なため、適切な治療が行えず、死者が増え続けているという。とくに、高齢者や高血圧や糖尿病などの慢性疾患を持つ人々が適切な治療を受けられずに死亡しているほか、妊婦なども満足な治療を受けられず、症状が悪化する例もあるようだ。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。 北朝鮮では5月初め、感染対策の指揮を執る「国家非常防疫司令部」が組織され毎日発熱者の統計をとっている。5月25日の時点で、約300万人の国民が発熱し、うち約100人が死亡、約150万人が回復し完治、150万人が治療中であると報告されている。しかし、この「完治」とは、新型コロナウイルスの完治ではなく、発熱症状が消失したことだけを意味する。 人口290万人の首都・平壌は人口が密集しているため、ロックダウン(都市封鎖)状態となり、メディアは「緊急事態を宣言し、市内の各病院から医師を動員し、医学生まで動員し始めた」と報じている。 市内の情報筋はRFAに対して、「平壌市民はすべて強制的に集中的な健康診断を受けている。毎日2回、体温をチェックし、異常な症状があれば報告しなければならない」と語っている。 非常事態となったことで、北朝鮮当局は戦争時のために備蓄していた緊急用医薬品を放出し始め、盗用を防ぐために薬局に軍人を配置しているという。 一方、北朝鮮の教育省は5月11日、平壌市内のすべての小中高校に対し、対面授業を中止し、オンライン学習に切り替えるよう命じた。しかし、自宅にパソコンを持っている児童は全体の2~3%にすぎないとされ、「この教育省の指示はまったく無意味だ」と情報筋は指摘している。 さらに、5月2日、牡丹峰地区の中学校で23人の生徒のうち5人が高熱と咳の症状を示したほか、別のクラスの他の生徒も同じように高熱と咳の症状を示したため、学校は直ちに授業を中止し、国家非常検疫司令部の指示の下、全生徒を帰宅させたという。 ある住民はRFAに対して、「最初に症状が出たのは、軍事パレードに観客として動員された中学生であることを(当局が)確認した 」と明らかにしている。その後、北朝鮮全土では小中学校の発熱者数は数千人規模で増えているという。 首都平壌の北にある平安南道安州市では、住民約200人が重症者としてホテルに隔離され、毎日2錠の鎮痛剤だけを与えられているというが、妊娠中の女性もおり、出産を控えた人が必要な適切な治療が受けられず、死産したケースもあったようだ。 いずれもしても、北朝鮮では病人や高齢者、児童、妊婦など社会的弱者ほど、悲惨な境遇に置かれている。
2022.05.29 07:00
NEWSポストセブン
訪問先のアメリカでオースティン国防長官と会談した岸防衛大臣(2022年5月4日)
岸信夫防衛相、北ミサイルの会見で「体調が悪そう」と心配の声相次ぐ 昨年から健康不安説が
 岸信夫・防衛大臣は5月25日、早朝に北朝鮮がミサイルを発射したことについて防衛省内で会見を開き、「日米・米韓首脳会談や、日米豪印(クアッド)首脳会合が開催された直後の発射は明らかに挑発行動であり、断じて許されない」と批判した。これを受けてSNS上では、北朝鮮への批判と並んで会見する岸防衛相の様子を心配する声が相次いだ。〈岸防衛相、声出てないけど大丈夫?〉〈北朝鮮のミサイルよりも岸防衛相の体調がどんどん悪化している方が気になるわ〉〈岸防衛相めっちゃ体調悪そうだけど大丈夫なん?〉──。 岸防衛相の体調問題をめぐっては、本誌・週刊ポスト(2021年9月10日号)が、「岸信夫・防衛相『歩行に支障』の健康問題浮上」といち早く報じている(NEWSポストセブンで同年8月30日配信)。公用車で防衛省を出た都内の鍼灸院へ向かった岸氏は、車を降りると、膝をかがめ、お腹をかばうように前屈みになってよたよた歩き出した。車のトランクに手をついて体を支える場面もあった。別の日には、長男で秘書官を務める信千世氏(元フジテレビ記者)とともに右手で杖をつき、右足を引きずるように自宅の周囲を15分ほど歩く様子も確認した。それはいかにも体調不安を窺わせるものだった。本誌は「重症ならば防衛大臣の健康問題は国の安全保障にかかわる問題ではないか」と指摘したが、岸事務所に取材すると、「足の調子が悪く、医師と相談し、念のため杖をついています。職務に影響はございません」と回答があった。 もちろん、足の調子が悪いだけなら、大臣の職務に大きな支障はないだろう。ところがその1か月後の9月28日、岸氏は体調不良のため閣議を欠席。尿路感染症と診断された。すぐに公務に復帰したが、その後も体調がよくなっている気配はない。果たして大丈夫なのか。全国紙政治部記者は言う。「岸氏は車椅子や杖を使って移動していますが、かなり足下がおぼつかない様子です。それ自体は公務に問題があるわけではありませんが、声の張りなどを見ても明らかに元気な状態とは言いがたく、記者の間でも心配する声が上がっています。 ロシアによるウクライナ侵攻、中国の台湾問題、そして北朝鮮のミサイルと日本をめぐる安全保障が厳しさを増している中、果たして岸防衛相にその重責が務まるのか。そうした疑問が出てきても仕方ないのではないでしょうか」 だが、岸田文雄・首相にそれを検討するそぶりは見えない。「岸氏が安倍晋三・元首相の実弟だからでしょう。岸田首相はアベノミクスの見直しなどをめぐり安倍氏と緊張状態にある。そうした中で、岸氏の大臣交代を検討などしようものなら、さらに安倍氏を刺激することになってしまいます。そのため、この件は岸田首相にとってアンタッチャブルになっているのです。 岸氏をめぐっては、息子で秘書の信千代氏が跡を継ぐのが順当ですが、一方で信千代氏が子供のいない安倍氏の後を継ぐという見方も出ています。安倍家と岸家の後継問題にも繋がるため、ますます政権内でこの問題には触れづらくなっているのでしょう」(同前)
2022.05.26 16:00
NEWSポストセブン
(写真/AFLO)
Jアラートを受信したらまず何をすべきか 核シェルターは安いもので780万円
 ロシアによるウクライナ侵攻により、世界的に緊張が高まっている。日本においては、 もし他国からミサイルが発射されれば全国瞬時警報システム「Jアラート」により国民に通知される仕組みになっている。 Jアラートとは弾道ミサイル攻撃に関する情報のほか、緊急地震速報、津波警報、気象警報などの緊急情報を瞬時に住民に伝達するシステム。防災無線やその地域の携帯電話を一斉に鳴らすエリアメールなどで伝えられる。そのJアラートが鳴ってからの行動が勝負となる。日本大学危機管理学部教授の小谷賢さんが言う。「発射地点によりますが、Jアラートが鳴って10分以内でミサイルが着弾すると考えてください。わずかな時間でどういう判断をするかによって生死が分かれます」(小谷さん) 2017年8月29日、北朝鮮が日本海方面に弾道ミサイルを発射、北海道上空を横切って襟裳岬の東約1180kmの太平洋上に落下(推定)した。その際、Jアラートが作動したが、対象が北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県の12道県にまたがった。つまり、どこに着弾するかを予測するのはいまだ難しい。だが、それでもできることはある。「大きな鉄筋コンクリートの建物か地下に逃げ込まないと、直撃した場合の生存は厳しい。ふだんの通勤通学ルート上で逃げ込めそうな建物を確認しておいてほしい。Jアラートが鳴ってからスマホで検索していたのでは、とても間に合いません」(小谷さん) ウクライナではいまもロシア領内や海上の艦船から発射されたミサイルが次々と飛来し、街を破壊している。防衛大学校国際関係学科教授の宮坂直史さんが言う。「Jアラートを受信したら、まず頑丈な建物の中、できれば地下に入ること。広島の原爆では爆心地近くの銀行は石造りで壁が厚く、破壊を免れました。たまたま地下に書類を取りに行っていた人は助かりました」(宮坂さん) とはいえ、ミサイル発射はいつなされるかわからない。「危機管理リーダー教育協会」講師の有限会社「SOU」代表・濱田亮さんが言う。「自宅にいるときは、2階建ての戸建ての場合は倒壊することを考え、1階ではなく2階に避難すること。そして窓ガラスが少ない部屋へ移動して伏せてください。たとえばトイレは窓が小さく、狭いため、柱も密にあるので揺れに対して強いといわれています。浴室も同じく逃げ場として適しています」 街中にいた場合はどうか。ウクライナは大型ショッピングセンターやマンションが被弾、激しく損傷を受けている。「建物を見つけて入ってください。もし建物がなければ完全に地べたに這いつくばる。爆風や窓ガラスが割れて破片が飛んでくるので、立っていたら命はありません」(宮坂さん) 濱田さんはこう話す。「住宅街を歩いているときであれば塀に隠れるように、また橋の下に入れるようであればそこに身を隠しましょう。電車に乗っていたら窓から離れます。自動車を運転中ならば慌てずに停車して路肩に止め、エンジンは切って」 逆に、絶対に避けたい場所があると濱田さんが続ける。「東京・丸の内のようなオフィス街にミサイルが飛んできたら最悪です。ガラス張りの高層ビル街ですから、とっさに地面に伏せても大量に降ってくるガラス片を背中で受け止めることになってしまう。衝撃波で窓を突き破った上層階のデスクなどが落ちてくる危険もある。オフィス街にいた場合、建物に逃げ込むならトイレやエレベーターホールが頑強に造られているので逃げ場となります」 ミサイルに核や化学兵器が搭載されていることも想定せねばならない。まず、核兵器の場合はどうか。「発射された時点では弾頭に何を搭載しているかわかりません。もし核だったら、生き残れたとしても避難が長期化することを覚悟せねばなりません」(宮坂さん) また、サリンなど化学兵器が使用される可能性もある。実際、ウクライナ戦争でロシア軍が化学兵器を使う可能性が急浮上している。「これらをミサイルに搭載して撃ち込むのは考えにくい。工作員が散布するか、ドローンを飛ばして散布する方法が有力。化学兵器はロシア、中国、北朝鮮も持っています」(宮坂さん) 通常の爆弾やミサイルであれば着弾時を逃げ切ればいい。だが、核と化学兵器は放射能や毒ガスなど化学物質が残される。もし汚染場所にいた場合はどうすればいいか。元陸上自衛隊医官で内科医の中村幸嗣さんが解説する。「口に布などを当て、できるだけ風上へと離れます。その際、倒れている人やペットがいても絶対に助けないでください。自分が倒れることで救助にあたる医療部隊の負担が増えますし、その結果、1人分の医療資源が使われることになります。 室内に入る前には衣類を脱ぎ捨て、できるだけ大量の水で全身を洗い流してください。これはあらゆる化学物質に共通する対処法で、除染部隊のマニュアルにも定められている内容です」 できれば危険な物質を浴びる前に安全なところに逃げ込みたい。そんなとき、安全な避難場所として注目されているのが、ゼレンスキー大統領が挙げた「核シェルター」の必要性だ。核シェルター販売実績日本一を誇る「ワールドネットインターナショナル」代表の中嶋広樹さんは「ここ最近、問い合わせが増えている」と明かす。「ウクライナ戦争以前の問い合わせ件数は月に10件、年間120件程度でした。ところが、以降はその17倍、月に170件も入るようになりました」(中嶋さん・以下同) 一口にシェルターといっても屋外設置型や地下埋設型、室内設置型などの種類がある。「重要なのは2点です。まず、核シェルターに3分以内に逃げ込めるかどうか。2つ目は核シェルター内に放射性物質や化学物質が入らないよう『陽圧』する必要がありますが、それが着弾までの3分で可能なのか。陽圧ができないと核シェルターとしての意味がないからです。爆心地から10〜15kmの範囲の外であればシェルターで助かるかもしれない。そういった内容を説明し、納得されたかたがご購入されています」 気になる値段は、いちばん安価な室内設置型で780万円。屋外設置型なら1300万円ほど、地下埋設型の場合は追加で500万〜700万円ほどかかる。※女性セブン2022年6月2日号
2022.05.24 16:00
女性セブン
薬局を視察する金正恩(写真/EPA=時事)
北朝鮮・金正恩がコロナ感染拡大を公表 「防疫部門は無能」発言に党幹部震え上がる
 北朝鮮で新型コロナが急拡大している。5月18日には新たに26万人の発熱者が確認され、4月末からの累計発熱者は197万8200人、死者は63人となった。「PCR検査が整備されていない北朝鮮では、正確な感染者数を把握しきれず、『発熱者』という言葉を使っています」(在韓ジャーナリスト) これまで金正恩政権は「コロナ清浄国」を謳い、感染者ゼロをアピールしてきた。ここにきて感染拡大を公表したのはなぜか。朝鮮半島情勢に精通する大韓金融新聞東京支局長の金賢氏が語る。「過去にも感染が疑われる事例はありましたが、当該者を徹底的に隔離して“隠蔽”してきたのが実態です。ただ、今回は数が多すぎるのと、感染者の動線が指導部と近すぎたのが問題でした。 金正恩は5月1日に人民軍の閲兵式に参加し、平壌市内の大学生らと写真撮影に臨んでおり、その学生のなかからも複数の発熱者が出た。このまま隠蔽を続けるのは限界だと判断したのでしょう。また公表して国際社会から支援を受けることで、ゼロコロナからウィズコロナに転換する目的もあったのではないか」 北朝鮮は国民のワクチン接種率がゼロと言われており、中央日報(5月16日)は今後死者が10万人を超えるという専門家の見立てを紹介している。「現在、北朝鮮は田植えの時期です。機械化が遅れ、人の手に頼る北朝鮮の農業で感染拡大による人手不足は生産量の減少に直結する。対策を誤れば食料危機が加速する可能性がある」(金氏) 未曾有のパンデミックに収束の見通しは立っていない。5月15日には医薬品が国民に届いていない現状について、金正恩は自身の常備薬を提供すると同時に、「保健当局を叱責した」と朝鮮中央通信が報じた。また「防疫部門は無能」と幹部を糾弾したとの報道もある。 こうした金正恩の言動に党幹部が震え上がっているというのは、別の在韓ジャーナリストだ。「2020年8月、咸鏡北道の穏城郡で中国への脱北者が秘密裏に再入国した事件で、防疫ルールを破ったとして国境警備隊や保衛指導員らが処刑されました。当時はコロナ対策で中朝国境を封鎖しており、感染拡大を招く重罪とされたのです。彼らは数百発の銃弾を浴び、人体の原形を留めないほどだったと言われています。 しかもこの処刑は当該地域を管轄する幹部らに公開され、あまりの光景に気絶する人が続出したとも。今回の感染拡大でも、不手際が発覚すれば責任者が処刑される可能性は否定できません」 金正恩政権では、コロナより粛清の方が恐ろしいようだ。※週刊ポスト2022年6月3日号
2022.05.24 07:00
週刊ポスト
住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
連日20万人以上の発熱者でロックダウンの北朝鮮 食糧難で餓死者増の危機
 北朝鮮では新型コロナウイルス感染が疑われる発熱者数が連日20万人以上にのぼっている。しかし、北朝鮮国内には感染防止のためのマスクや防護服などの医療用品や、肝心のワクチンや薬品が不足しているため、北朝鮮政府は、中国政府に支援を要請して、大量の医療物資を空路で輸入していたことが明らかになった。さらに、5月16日にも追加の物資を大量に搬入している。 事態を重視した韓国や米国も北朝鮮に対して支援を申し出ているが、北朝鮮側からの返答はないという。一方、市民はロックダウンで食糧不足に陥っており、不満が高まっていると米政府系報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が報じた。 北朝鮮は5月12日、金正恩朝鮮労働党総書記が党政治局会議を開催し、首都平壌で初めて新型コロナの感染を認め、「建国以来の大動乱」と表現し、強い危機感を示した。その後、当局は北朝鮮全土の都市にロックダウンを指示している。 しかし、北朝鮮の情報筋はVOAに対して、北朝鮮が先月末から中国東北部で解熱剤、酸素マスク、体温計、防護服など新型コロナウイルスの感染防止のための医療用品を大量に発注し始めていたことを明らかにしており、金総書記が感染拡大を発表する2週間以上も前に、すでに北朝鮮国内では感染が拡大し収拾が付かない状態になっていたとみられる。 世界保健機関(WHO)は「北朝鮮はまだワクチン接種を開始していない2カ国のうちの1つであり、すでに感染が拡大していることから、北朝鮮の医療システムが崩壊していることを示している」と指摘している。 北朝鮮当局は事態を打開するため、各地に駐屯している軍隊や警察部隊に警戒を強化し、道(県に相当)から道、また道内でも人の移動を完全に禁止するよう命令した。しかし、それと同時に各地域への物資の搬入もストップしており、市場には食料品など物資がほとんど入荷しないため、市民は極端な食糧不足に陥っているという。 咸鏡北道の情報筋は「市民はすでに餓死寸前で、新型コロナウイルスによる被害よりも、食糧不足による餓死の心配の方が深刻だ」などと語っている。
2022.05.23 07:00
週刊ポスト
(写真/アフロ)
「危ない環境」に置かれる日本 核保有国に囲まれ、戦場になるリスク
 ウクライナ戦争が始まって、まもなく3か月が経つ。しかし、アメリカの調査機関などから長期戦を示唆する分析結果も出始め、いまだ終息の兆しが見えていない。 ロシア軍に包囲されたウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所では、ウクライナ部隊2000人以上が兵糧攻めにされたうえ砲撃を受けるなど苦しい戦いを強いられていたが16日以降、ウクライナ兵の退避が続いている。一方、ロシア軍の撤退の動きが伝えられている北東部ハルキウでは、住民の帰還が始まった。 一進一退が続くなか、ロシアのプーチン大統領の暴走が心配される。4月15日、ウクライナのゼレンスキー大統領は米CNNのインタビューでこう述べた。「ロシアが核兵器や化学兵器を使う可能性がある。彼(プーチン大統領)らにとって人々の命などなんでもない。覚悟を決めるのです。これはウクライナだけでなく、全世界の問題なのです」 世界に向けて核戦争に備えるよう警告したのだ。さらに翌日、ゼレンスキー大統領は公開した動画でこう追言した。「ロシアが核兵器を使うのをただ待つべきではない。世界各国はシェルターなどさまざまな方法で備える必要がある。ロシアが核兵器使用の考えを起こさないよう、交渉を行うとともに経済に圧力をかけるべきだ。ロシアはどんな兵器でも使いかねない国で、絶対に信用してはならない」 侵攻を受ける国の若きリーダーの悲痛な叫び──しかし、その脅威について日本はまだ“対岸の火事”という考えが強い。都内在住の60代主婦が言う。「ウクライナ戦争のニュースを見るたび胸が苦しくなりますが、日本で同じようなことが起きるとは、正直、想像できません。日本は戦争しないんですよね? 核シェルターまで、本当に必要なんでしょうか」 戦地となったウクライナから地理的に遠いこともあり、日本全体として危機感の共有ができていないのは事実だろう。それでも専門家の話を聞けば自分たちが置かれている「危ない環境」が理解できる。元自衛隊陸将の福山隆さんが指摘する。「日本は中国、ロシア、北朝鮮という核保有国に囲まれている。それなのに自国は核を保有せず、アメリカの“核の傘”の下に守られることになっている。それをしっかり認識すべき。このままではウクライナ同様、日本が戦場になるリスクがあるのです」 どういうことか。福山さんが続ける。「中国やロシア、北朝鮮の大陸間弾道ミサイルは、すでにアメリカ本土を射程としているといわれますが、彼らとて軍事大国のアメリカを刺激したり、敵に回したくはない。そうなると“戦場になるのはアメリカではなく、日本”ということになるのです」 まず心配なのは、いま暴走しているロシアであることは間違いない。同国にとって、ウクライナは領土の西側の端にあたる位置にある。では東側の端といえば、それは日本だ。ウクライナはロシアとの間にクリミア半島の領有権という領土問題を抱えていたが、同じく日本も北方四島の不法占拠という領土問題が存在し、長年にわたり未解決のまま。ウクライナと日本は、とても近い境遇にあるのだ。 実際、ロシアも日本を目障りな存在と思っているようだ。ロシア国防省は4月14日と5月6日に相次いでミサイル発射演習を行ったと発表。いずれも正確な発射位置や着弾地点は未確認だが、ロシア側は「日本海」でのことだと主張している。これは経済制裁などを強める日本やアメリカなど西側諸国をけん制するほか、日本を威嚇する目的があるとみられる。 同じく「北朝鮮からミサイル発射」というニュース速報を目にする機会も増えている。こちらも活発な核開発が予想され、アメリカのサキ大統領報道官(当時)は5月12日、「北朝鮮が早ければ月内にも核実験の準備を完了させる可能性がある」と述べた。 中国も油断ならない。ストックホルム国際平和研究所の調査ではアメリカ、ロシア、イギリス、フランスに続く大量の核を保有。しかも、その数は年々増加している。改めて見回せば、日本は複数の周辺国から銃口をつきつけられている状態にあるのだ。※女性セブン2022年6月2日号
2022.05.20 19:00
女性セブン
韓国大統領・尹錫悦氏は大通りで通勤(写真/AFP=時事)
尹錫悦・韓国大統領へ北のテロ・襲撃懸念 公邸の移転で「大通り通勤」にリスク指摘
 5月10日、第20代韓国大統領に就任した尹錫悦氏(61)。就任直後の世論調査では支持率が50%を超え、検事出身の新たな大統領に期待を寄せる声が集まった。肯定的な評価として目立ったのが、韓国大統領府「青瓦台」の機能移転と一般開放だが、取材を進めるとそこに懸念を抱く声も聞こえてきた。 青瓦台は日本統治時代の1939年に朝鮮総督官邸として建設された。1948年の韓国建国後は大統領府として利用されてきたが、尹氏は「(青瓦台は)権力の象徴」と指摘。大統領選で、青瓦台に置かれた公邸と執務室をそれぞれソウル市内の別の場所に移転させることを公約としていた。韓国紙記者が語る。「大統領選での公約を速やかに実行した点は国民に評価されているが、当局は移転で警備上の新たな問題を抱えることになった。大統領の新公邸、執務室は約4km離れており、目抜き通りの『梨泰院路』を通る最短ルートの利用でも片道20分はかかる。この道は片側2車線で常に渋滞が激しく、周辺には商業ビルや飲食店、さまざまな店舗が立ち並び、人の往来も多い。移動が敷地内で済んでいた今までに比べ、警備が難しくなるのは明らかだ」 元徳島県警察警部で警視庁への出向経験がある秋山博康氏もこう指摘する。「車での移動は停止した時が最も危険とされます。白バイや警護車が先導し、すべての信号を青にしても、道路状況次第では低速走行や停車することもあり得るはず。その隙を突いて不審者が攻撃を仕掛けてくる可能性も捨てきれません。移動のたびに、沿道に立ち並ぶ建物や往来する人々を厳しくチェックすることも、現実的には不可能と思われます」 新公邸の立地にも不安材料はある。公邸はこれまで韓国外交部長公館だった建物をリノベーションしたもので、敷地総面積は約4000坪。敷地の大部分は雑木林に囲まれているが、わずか200m先には20階を超える高層マンションや中低層の住宅が乱立し、公邸の様子が見渡せる建物もある。「朴正煕政権下の1968年、北朝鮮特殊部隊による『青瓦台襲撃未遂事件』が発生すると、韓国当局は周辺道路の一般通行や、青瓦台を背景とした写真撮影を禁じるなど、長らく厳重な警備体制を敷いてきた。前大統領の文在寅氏によって警備体制は大幅に緩和されたが、青瓦台内外郭では韓国警察の最精鋭部隊『101警備団』をはじめ、約3000名の警察・軍兵力が警備に当たっていた。移転で人員が分散すれば、警備は手薄にならざるを得ない」(前出の記者) 前出・秋山氏も懸念を示す。「付近の高層ビルから敷地内が見えてしまう状況はセキュリティ上、大きな問題があります。要人をターゲットとするテロ事件では、車の乗降時が最も狙われやすい。特殊訓練を受けたスナイパーであれば、ビルの高層階から200m先のターゲットを狙うことは難しくありません。また、これからは複数のドローンを使った薬品の散布など、空からの攻撃も想定しなければならない」 尹氏は北朝鮮に対して融和的だった前政権と違って、就任式の演説でも核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に対して「実質的な非核化」を求めるなど、厳しい姿勢を見せていく構えだ。国際社会の常識に照らして当然の姿勢だが、それだけに国際ルールを無視する北朝鮮側の反発を買うことが懸念される。目下、大統領新公邸はリフォーム中。尹氏の入居は約1か月先になるという。建物のセキュリティ対策も強化することで、万全を期さなくてはならないだろう。
2022.05.18 16:00
NEWSポストセブン
住民の間では新型コロナウイルスの感染拡大や防疫措置などによる不満が高まっていたという
北朝鮮の青年同盟が資本主義ファッション取り締まり運動 社会的なパージも
 北朝鮮の朝鮮労働党直属の「社会主義愛国青年同盟」は4月末、全国規模の大会を開催し、「外国のファッションやヘアスタイルをまねる行為は『資本主義的傾向』であり、『反社会主義的慣習』だ」と定義した。これを受けて、青年同盟のパトロール隊は、長髪の若者や、髪を茶色などに染めている者、また英語や漢字など外国の文字を印刷したTシャツを着ている者やジーンズなどをはいている者について、男女を問わず厳しく取り締まっていく方針を決めた。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。 社会主義愛国青年同盟は、10代から20代前半の若者グループであるソ連の「コムソモール」や「中国共産主義青年団」をモデルとしている。今年1月には創設76周年の記念大会を開催し、金正恩総書記や主体思想に忠誠を誓う決議などを発表している。 北朝鮮では今年の4月15日は金日成主席の生誕110周年記念日で、25日は朝鮮人民革命軍創建90周年の記念日で、この2つの重要な記念日を祝って大規模な閲兵式が実施された。青年同盟の資本主義ファッション取り締まり運動はこれを受けたもので、金総書記に忠誠を誓い、社会主義社会を実現していくために必要だとの理念に基づいているという。 北朝鮮の情報筋がRFAに明らかにしたところでは、今回の取り締まりは、主に20代から30代を対象にしており、パトロール隊が、韓国などの外国の映画やテレビに出てくるような外見や服装をした者の身柄を拘束し、地区の青年団事務所に連行。罪を告白する手紙を書かされて、家族に引き渡される。 その後、「有罪」となれば、勤めている会社や社会主義愛国青年同盟の本部に通知。厳しい批判集会を経て、罪状がテレビニュースなど公表され、社会的にパージされることになるという。 しかし、若者たちは画一的な社会主義的価値観に不満で、携帯電話などで韓国の映画や音楽などに触れ、資本主義国の若者の文化に憧れを募らせており、中国などで売られているTシャツやジーンズなどを秘かに入手しているという。 RFAは「この背景には、北朝鮮では大学に入学できるのは特権階級の親族か、あるいはとびぬけて優秀なものに限られており、若者の大半は中学や高校を卒業すると、工場や軍隊などに入らなければならず、その後も出世や富には無縁な生活を送らなければならないからだ」と指摘している。
2022.05.18 07:00
NEWSポストセブン

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