一次放射線から生き残るために特に何かを考える必要はない。地下や建物内で熱線や爆風から生き残ることができれば、一次放射線からも逃れたことになるからだ。むしろ心配しなければならないのは二次放射線のほうだ。

 放射能は時間に比例して弱まる。それは放射性物質の種類によってさまざまだが、おおまかにいうと、時間経過が7倍になれば放射能は10分の1になる。爆発7分後の放射能は1分後の10分の1、さらに7倍の49分後には100分の1になる。核爆弾の規模にもよるが、概ね24時間も屋内に退避していれば、かなりの程度、放射能は弱まり、注意すれば外出できるようになるだろう。

 つまり、生死を分けるのは最初の数時間なのだ。

【PROFILE】かの・よしのり/1950年生まれ。自衛隊霞ヶ浦航空学校出身。北部方面隊勤務後、武器補給処技術課研究班勤務。2004年退官。『ミサイルの科学』(サイエンス・アイ新書)など著書多数。

※SAPIO2017年8月号

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